映画ドラえもん のび太の恐竜

 


ーーあらすじ

 

白亜紀に生きていた恐竜群…

そんな恐竜の化石の発掘に成功したアメリユタ州からお土産として何億年前の化石をスネ夫がみんなに見せびらかしていました。

しかしスネ夫のび太が化石を見る前に閉まってしまったため、のび太はすねて実物の恐竜を見せてやると宣言しました。

まずい…悔し紛れにでまかせを言うのが僕の悪い癖だ…。

のび太は有言実行がほぼ不可能な宣言をみんなの前でしてしまい、それができなかったら「鼻でスパゲティを食べてやる」とまたしてもでまかせを言ってしまいました…。

急いでドラえもんに頭を下げ生きた恐竜を出すようごねますが、それに呆れるドラえもんのび太を「おっちょこちょい」「軽はずみ」などと悪口を言ったため、のび太は怒って1人で恐竜を探すことに。

どこからかかき集めた恐竜の本を徹底的に読み漁り、それに感心したドラえもんは「暖かい目」と称してニタニタ顔でのび太を横目に立っていました。

しかしドラえもんの暖かい目はのび太にとってはただの「締まらない顔」だったらしく、それを聞いたドラえもんは怒って部屋を出てしまいました。

化石は古い地層から出ることが多く、地震でできた断層や工事で切り崩した崖の上で発掘されやすい、という本の内容を参考にし、外に出て早速シャベルで崖を掘り当てていました。

しかし下にいたおじさんに注意され、崩れ落ちた崖の石や泥などを埋めるための穴を掘ってほしいと頼まれました。

のび太は渋々穴掘りしますが、その途中シャベルの先端が何かに当たったため、穴掘りをストップ。

すると穴の中からは恐竜の卵が見つかりました。

その大きさは人間の顔サイズくらいはありました。

のび太は興奮し、ついに恐竜の化石を見つけたとドラえもんに話します。

しかしドラえもんは「ただの石コロかもしれないし、化石だったとしても大昔の木の実かもしれないし、あるいはナウマンゾウのウンコかもしれないでしょ。」と化石の存在を否定しました。

それを聞いてのび太はがっくし…。

しかし部屋を出るとタイム風呂敷が置いてあったため、化石を1億年前の状態に戻そうと風呂敷に包み込みます。

その様子をドラえもんは見守っていました。

そしてしばらく時間が経ち、化石が模様のある卵に変化したため、大喜びするのび太

卵を自分の布団とともに寝かせ、あとは孵化するのを待つのみ、です。

その途中、のび太のパパやママに妨害されるも威嚇で追い返し、卵の成長をじっと見守っていました。

夜、寝相が悪いのび太は卵が冷えないよう布団をロープでぐるぐる巻きにして固定。

さらに急に尿意を催した後、ドラえもんに急いで縄を解くよう指示。

懸命に卵の孵化を続けた結果…。

 

ーーピー助の誕生

窓際に置いていた卵が揺れ始め、ヒビが入りついに卵の中から恐竜が誕生します。

刷り込みにより目の前ののび太を里親だと認識。

すぐに懐いてくれました。

のび太はそんな恐竜の子供を「ピー助」と名付け、ドラえもんは思わずのび太に言われるがままに「グー。」(すごいという意味で)と答えてしまいました。

さらにドラえもんによればこの恐竜はフタバスズキリュウという種族で、白亜紀の日本近海に住んでいました。

ドラえもんはピー助をスネ夫たちに見せようとのび太に言いますが、のび太は「もっと(ピー助を)大きく成長させてギャフンと言わせるんだ」とピー助の成長を見届けることにしました。

その後、ピー助と入浴を楽しみました。

早速、ピー助の好物を探しに出かけたのび太

空き地でミミズを取りに行ったものの、ちょうど居合わせたジャイアンスネ夫に「鼻でスパゲティ食べる練習してるか?」と嫌味を言われました。

家に帰ってきたのび太は風呂場に向かいますが、パパが風呂にのぼせていたため、慌ててピー助を探し出します。

しかしドラえもんが2階の部屋にピー助を移していたためのび太は一安心。

晩御飯でものび太は自分の好物のお刺身をピー助に与えていました。

気の遠くなるようなピー助の成長を見かねたドラえもんは、成長促進剤を取り出してピー助に飲ませます。

翌日、ピー助と一緒にドッチボールで遊びましたが、たまには日光も浴びせないとピー助が可哀想なのでベランダでのび太はピー助とともに海水浴を楽しみます。

ちなみにのび太は成長したピー助を全世界に公表すればすごい話題になると言っていましたが、ドラえもんはそんなピー助のことを「学者が研究のために解剖する」「動物園で見せものにされる」などと、日本はむしろピー助にとって住みづらい世界だと言いました。

それを聞いたのび太は、ピー助が立派に成長したらタイムマシンで昔の日本に帰すことを約束し、それまでピー助の世話を続けました。

幾日が経過してぐんぐん成長したピー助。

体長はもはやのび太の倍以上はあります。

飼育スペースに困ったドラえもんはピー助を近くの目立たない公園の池に住まわせました。

のび太は度々ピー助に餌をあげ、ピー助はそれを喜んでいました。

その途中、のび太の背後から奇妙な機械音がしたのでさっと後ろを確認するのび太

しかし異常なしと思ったのか、その日は特に訝しむこともなく家に帰りました。

その際、家に帰ろうとするのび太の後ろ姿をピー助は寂しそうに見つめており、のび太自身も複雑な表情でその場を去りました。

ある日、大雨の中ピー助の様子を見に行ったのび太は風邪をひいてしまい、3日間もピー助に会えない状況が続きました。

ドラえもんが餌やりに行ってもピー助は飼い主であるのび太を恋しがって一切食べてくれません。

その際、寂しがったピー助がなんとのび太の家にまで来てしまい、窓越しに3日ぶりの再会を果たしました。

しかし街の人に見つかることを防ぐためにドラえもんが急いでピー助を池に帰しました。

頃合いと見たのか、のび太は翌日、かねてから恐竜を見せることを約束していたジャイアンスネ夫静香ちゃんを誘いに行きました。

しかしジャイアンスネ夫と静香ちゃんの3人は肝心な時に留守だったのです…。(スネ夫は軽井沢、静香ちゃんは一泊旅行、ジャイアンはアルバイトを手伝いに行くため祖父の家に)

がっかりしたのび太は家に帰ろうとしますが、その道中2人の女子が公園の池にいた恐竜のことを話していたうえ、テレビでもニュース沙汰になっていたことに気がつきます。

ドラえもんはこれ以上匿いきれないと悟り、のび太に1億年前の日本にピー助を帰すことをのび太に話します。

悩むのび太

その途中、時空の穴から突然、怪しげな男がのび太の家にやってきました。

その男はピー助を譲るようのび太に依頼。

のび太はそれを断りますが、一旦話がまとまらずにその男は帰っていきます。

そしてのび太はついにピー助を昔の日本に帰すことを決意。

夜、池に到着したドラえもんのび太はスモールライトを取り出してピー助を小さくし、タイムマシンで昔の日本に移動します。

しかしその移動中、前の怪しげな男が後ろからのび太たちを追跡し、ピー助を強奪しようと光線銃を撃ってきました。

時空の裂け目に突入し、なんとか男から振り切った2人は、ついに過去の世界に到着します。

のび太はピー助の別れを惜しみつつ、寂しさゆえに追いかけてくるピー助を突き放して元の世界に帰っていきました。

その後、部屋で壁打ちドッチボールをするのび太

ピー助との別れの未練を捨てきれない様子でした。

ドラえもんはそんなのび太の成長を褒め称えました。

その後、ジャイアンスネ夫が鼻でスパゲティを食べさせようとのび太を空き地に連れ込み、鼻に押し込もうとしますがのび太のくしゃみによりスパゲティが2人の顔面にくっついてしまいます。

怒った2人はのび太を追いかけ、のび太は静香ちゃんの家で身を潜めることに。

のび太は静香ちゃんに恐竜の話をしたものの、静香ちゃんは一向に信じてくれません。

吹っ切れたのび太はタイムテレビ越しにピー助をみんなに見せることにし、ドラえもんに頼みました。

しかしそこで見たのはピー助が大量の黒い首長竜に囲まれている映像シーン…。

どうやらあの怪しげな男の追撃により、タイムマシンの空間移動機能が狂って全く別の大陸にピー助を送りつけてしまったとの事。

ピー助がいた場所は日本近海から大きく離れた北米大陸でした。

すぐに2人はタイムマシンで助けに行き、ジャイアンスネ夫静香ちゃんも強引についていきました。

その結果、無理をしてしまったのか時空が乱れてタイムマシンが大破してしまいました。

過去の世界に着いたのび太たちはピー助を探しに行き、ドラえもんは故障したタイムマシンの修理にあたっていました。

のび太はピー助と感動の再会を果たし、ジャイアンスネ夫静香ちゃんもピー助の存在を認めました。

その際、種族の違う首長竜がピー助のもとに近づいてきたため、のび太は沖のほうにピー助を避難させました。

のび太たちは現代の日本に帰ろうとドラえもんに促しますが、タイムマシンの修理が終わっていないドラえもんは都合のいい理由をつけてのび太たちを1日この島に滞在させることを説得させました。

着せ替えカメラで撮影された水着でのび太たちは海で泳ぎ、夜はキャンプで過ごしました。

のび太は1億年前の時間軸の流れを感覚で掴みにくいと話し、1億年を60年で割っても…おじいちゃんがえーと…。と困惑するジャイアン

最終的にスネ夫は「ま、それくらい大昔に僕たちは来てるってことさ。」と強引に結論づけました。

ジャイアンはその際、リサイタルを開始。

そのジャイアンの歌声に共鳴した巨大な恐竜がジャングルから姿を現して5人を威嚇します。

しかし焚き火の枝が飛んだことで防衛本能が働いた恐竜はその場を去りました。

うんざりしたのび太たちは現代の日本に帰ろうとドラえもんに話しますが、ドラえもんはここでついに「タイムマシンが壊れてしまった。だから帰れない」とはっきり白状します。

一応時間移動はできると言いましたが、これは現代の場所に戻ることができるだけで、正確な位置情報の特定などは不可能だったのです。

つまり、のび太の部屋の2階にピンポイントで移動することなどはほぼ無理で、5人は焦りました。

しかしスネ夫の提案により(ドラえもんによると)アメリカ大陸とアジア大陸は陸続きであることを利用してタケコプターで長距離移動することを決め、5人は日本に帰れることを喜びました。

 

ーー長い長い太平洋の旅…

 

5人は大移動を始め、途中にある島で休憩をしながら少しずつ日本近海に近づいていきました。

そして長距離移動の末、陸上生物に目をつけたドラえもんはきび団子を食わせて移動手段に使いました。

その途中の島で休憩をとっていたのび太たちはピー助の隣に現れた巨大なプラントザウルスに驚きます。

しかしプラントザウルスはおとなしい性格で人を襲うことはめったにないとされているため、のび太たちは安心します。

その後、さらに巨大なティラノサウルスが現れたため、その場に居合わせたプラントザウルスと対決。

その際、ドラえもんがまたしてもきび団子を食わせたため、5人はティラノサウルスと仲良く遊ぶことができたのでした。

翌日、タケコプターで移動中、のび太タケコプターの充電が足りなくなり、ドラえもんたちに支えられながら移動していました。

その際、大量のプテラノドンに襲われたため、頼みの綱のきび団子も落とされてしまったので絶体絶命の状況に陥りました。

しかしそこで乱入してきた怪しげなロボットがプテラノドンを撃墜し、のび太たちを助けます。?

そこにいたのは前の怪しげな男でした。

ピー助の人に懐きやすい習性を気に入り、のび太にピー助を譲ることを迫ります。

その男は恐竜ハンターと呼ばれる時空犯罪者であり、ピー助を高値で売りつけて儲けようとしていました。

法律(航時法)ではそれを禁じていますが、その男は躊躇いもなくのび太に大金を渡すことを条件に交渉を続けました。

それでも頑なに交渉を断ったのび太

その男は一旦引き返しました。

5人はキャンプで焚き火をし、ピー助を助けることをみんなで合意。

そしてその夜のうちに5人は自分とそっくりな泥人形を作り、敵の目を欺こうとしました。

一方、恐竜の化石を展示している未来の大都市圏にて男は白亜紀中期の北米にのび太たちがいることをドルマンスタイン(本作の黒幕)に伝え、ついに出動します。

途中で逃げるカートカーを銃撃し、ダミーの人形に気がついた男はラジコンの電波をたどって本物ののび太たちを発見。

筏で川下を移動中ののび太たちを銃撃し、分離した筏に乗っていたジャイアンスネ夫静香ちゃんを捕縛しました。

3人の頭にセンサーを取り付け、「タイムマシンを乗っ取る」という本音を暴いたために、2人(ドラえもんのび太)がやってくるまで人質として捕らえていました。

海岸で漂着したのび太ドラえもんは、雨に打たれて目を覚まし、一緒にいたピー助とともに敵の基地に乗り込みます。

捕らわれの3人は見せ物にされていました。

のび太たちの地面がゆっくり下降し、不気味な門が現れます。

通り抜けフープで敵のアジトに潜入したのび太ドラえもんは、矢印の行き先(もちろん敵の罠)通り移動します。

そして闘技場に誘われるがまま移動。

一方、未来のタイムパトロールでは白亜紀中期に異常センサーが反応したことを確認、密猟グループを捕えるため移動を始めていました。

のび太ドラえもんは3人を見つけ、ついに再会を果たします。

しかしその後男が恐竜ショーを始め、5分のタイムリミットを与えてピー助を時間内に譲るよう迫ります。

のび太は立ちすくんでしまいます。

ドルマンスタインは首長竜ピー助の存在をもはやどうでもいいとし、のび太たちを殺すよう恐竜(ティラノサウルス)に命令。

しかしティラノサウルスは前にきび団子を食べた恐竜でありのび太たちに懐きます。

そしてドラえもんの命令通り、基地を次々に破壊していきます。

そのタイミングでタイムパトロール隊も突撃、ドラえもんもひらりマントで応戦しながらついに男とドルマンスタインを追い詰めます。

ハンターごっこはついに終結し、観念した2人はその場で泣き崩れます。

ピー助はようやく自分の故郷に着き、のび太たちはとうとう現代の日本に帰ることになります。

のび太ピー助は涙の別れを果たし、ピー助は同種族の仲間に誘われて海に帰っていきました。

その間、のび太はタイムパトロールの飛行機の窓越しからピー助に「幸せになるんだぞ〜!さようなら〜…!!」と声を絞って別れを告げました。

 

帰ってきた5人はいつものように日常に戻っていき、のび太は部屋にあったボールを見てピー助との思い出に浸りながら翌朝を迎えるのでした…。