北斗の拳 8話 経絡秘孔を突け!悪党どもに鎮魂歌はない
〜経絡秘孔を突け!悪党どもに鎮魂歌はない〜
ーーあらすじ
ゴッドアーミーという神を騙った狂信的な組織。
観音開きの扉をあけると中は暗闇の通路。
その頃、塔に侵入したケンシロウの存在に気づいたゴッドアーミーの2人だったが、カーネルの毒刃にかかるとみて入り口の見張りにつくことに。
一歩一歩足を進めるケンシロウ。
しばらく進むと目の前に頑健な石像が現れた。
少し訝しげに歩くケンシロウ。
その刹那、不気味な気配を感じ取るケンシロウはサイドの石像に蹴りを入れた。
すると石像に扮していたゴッドアーミーの構成員が爆散して死亡。
そのままカーネルのもとに少しずつ近づいていった。
一方、ジョニーのバーではケンシロウの無事を祈るリンを勇気づけるかのように「ケンがゴッドアーミーに負けるわけないだろ」と口にしていた。
しかしジョニーはそれを全否定。
あらゆる殺人技を研究し、奇妙な超能力も使いこなすカーネルは用心棒のプロレスラー10人をまとめて腐したという伝説の不敗神話を持っていた。
カーネルはどうやらブーメラン二刀流の使い手であった。
バットはそれを聞いているうちに息をのみ、動揺してしまう。
その後、街の人が用意したケンシロウの棺をリンが見ると新しいその棺を椅子で何度も叩きつけた。
ケンシロウの死を確定させるかのような棺の存在に怒りを爆発させたのだ。
バットはそんなリンにエールを送っていた。
そんな中、カーネルの塔に侵入したケンシロウはかなり奥までと進んだ。
しかしその後、ケンシロウに赤いスポットライトが当てられる。
そして目の前にいた猛獣(豹?)がケンシロウに襲いかかり、ケンシロウは一瞬で退治。
しばらく昏睡状態にさせた。
さらに次の扉に進むと眩しい光がケンシロウを照らし、無数の吹き矢がケンシロウを襲った。
1本は跳ね除けたが他の全ての矢はケンシロウに突き刺さり、血飛沫をあげてしまう。
これはゴッドアーミーが使う「対象者の血を吸い取る」特殊ナイフ、ニードルナイフであった。
徐々に血を吸い取られるケンシロウだったが、肉体的な気迫で出血をとめ、突き刺さったナイフを全て剥がした。
その後ゴッドアーミー・最高警備隊の隊長と部下4人は総がかりでケンシロウを襲ったが、背後から「交首破頭拳(こうしゅはとうけん)」を突かれ敗北。
見事にその身を飛散させた。
さらにケンシロウは上の階に進む。
ついにカーネル最上階の扉を開くと床にはケンシロウの指名手配書が落ちており、玉座には誰もいなかった。
ケンシロウは周りを警戒すると目の前にはシンの幻影が映し出されていた。
「シン… なぜここに!?」
その刹那… 背後から忍び寄る何者かの足音。
ケンシロウがサッと振り返るとそこには狂気の笑みを浮かべた諸悪の根源カーネルの姿があった。
カーネルはここに辿り着くまでのケンシロウの努力を讃えたが、シンを”神”と信じてやまないカーネルはケンシロウを葬るため、二刀流のブーメランを構える。
一方、ケンシロウの棺はリンの破壊によってガラクタの山となり、リンとバットの2人はすっかりジョニーと絶交してしまった。
リンはケンシロウの身を心配するばかりか、途中で奇声を上げることもあった。
さらにガラクタの山から棘付きの棍棒を持ち出し、バットの車を駆って1人でカーネルのもとに突っ走ってしまった。
バットは慌てるが、ジョニーはバットに大量の手榴弾を詰め込んだケースを渡し、リンを追うかのように2人でケンシロウの援護に向かうことに。
ジョニーの男気溢れる瞬間であった。
カーネルは「死ね… 神に逆らうネズミよ…。」とケンシロウを挑発し、ブーメラン2つをケンシロウめがけて飛ばすが、ケンシロウはブーメランを華麗に避ける。
しかしカーネルの背後をとったかと思いきやケンシロウの両足の甲に深い切り傷がつけられ、呆気に取られてしまうケンシロウ。
その後追撃をかけるカーネルは2つのブーメランを再びケンシロウめがけ飛ばすが、ケンシロウは耳に集中を一点させ、ブーメランの動くスピードや位置などを正確に把握し、その後華麗に避けつつブーメランを破壊。
「空極流舞(くうきょくりゅうぶ)」
驚くカーネル。
空気の動きを読み、その流れに抗わずに動くという技。
カーネルは手段を変え、自身が得意とする中国の殺人拳法・南斗無音拳(なんとむおんけん)を用いることに。
ケンシロウは何十回とカーネルに蹴りを入れるが全て避けられ、さらに鉤爪によるカウンターも喰らってしまう。
顔と足に三叉の切り傷をつけられる。
一方、ケンシロウのもとにきたリンは棘付きの棍棒を携帯し、カーネルの塔に侵入を図ろうとするが、見張りのゴッドアーミーに取り押さえられてしまう。
しかしリンは見張りの脳天に棍棒を叩き伏せ、激昂したゴッドアーミーを救援にきたバットが手榴弾を投げつけ全滅させた。
バットはすぐにリンを引き戻そうとするが、そんなバットの制止も振り切り、リンは単身カーネルの塔に侵入してしまう。
カーネルの目と筋肉の微妙な動きを先読みし攻撃するという戦法を逆手に取り、ケンシロウは気配を消すことでその戦法を封じることに。
カーネル自身も気配を消し、残像のようにケンシロウの周りを囲む。
ケンシロウがわずかな隙を見せた瞬間、カーネルは自身の鉤爪をケンシロウに振りかざすが、ケンシロウは目を閉じた状態でそれらを回避。
さらにカウンターとして「北斗百烈拳(ほくとひゃくれつけん)」を浴びせた。
カーネルはその場で組み伏せられ、自身の形や姿を正確に捉えることができるケンシロウに畏怖する。
しかしその直後、リンの(余計な)助太刀が入り、ケンシロウは「リン!くるな!」と叫ぶが、時すでに遅し。
カーネルは部屋に飾していた槍をリンに投げつけ、1本はケンシロウが制止したがもう2本目の槍がケンシロウの腕を貫いた。
カーネルは槍が貫いて力を失ったとみたケンシロウを高らかに嘲笑。
しかしカーネルにはすでに経絡秘孔の1つ瞳明(どうめい)が突かれており、眼球が回るなどえげつない状態に。
その場で悶え苦しむカーネルに対しケンシロウは「北斗壊骨拳(ほくとかいこつけん)」を突き、「お前はもう死んでいる。」と言い放った。
「貴様に明日の光はない‼︎」
カーネルはこれだけの力を持ちながら、金を奪う、神にもなれるという強欲さとは程遠いケンシロウの甘い性格に「いつか後悔するぞ〜‼︎」と言い残して爆散。
リンはその場でケンシロウに抱きつき、駆けつけたバットとジョニーも安心した顔を浮かべていた。
一方、サザンクロスにいるシンのもとに「ゴッドアーミー壊滅」の報が届いた。
シンはケンシロウの腕前の成長ぶりを誉めつつ、「必ずや地獄に送ってやる…。」と不敵な笑みを浮かべながらそう宣言。
ユリアは夕日に向かってひたすらハープを演奏していた。
ーー8話感想
カーネルという、超能力使いと中国拳法の全てを網羅した「南斗無音拳」の伝承者。
そのカリスマ性もさることながら、死に間際の潔さまでもが「カリスマキャラ」で徹底されている。
断末魔の末に惨めな最後を遂げる敵キャラが多い北斗の拳においてカーネルは稀有な存在と言えるでしょう。
今までの敵キャラの中ではダントツにケンシロウを苦戦させていますし、3、4度もケンシロウに攻撃を喰らわすことができたのは今のところカーネルしかいません。
ハート様は1度ダウンを奪っただけで、明確な傷などは与えられていませんからね。
ゴッドアーミー組織が壊滅し、その様子を報告したジョーカーとそれを不気味に笑うシンのやり取り。
2人が主従を超えた特別な関係で結ばれているのが明確にわかるシーンですね。
余談ですが、この回だけ少しリンが鬱陶しく感じてしまいましたね。
自分が足手まといになることは理解しているのに、バットやジョニーの言うことも聞かずに独断で敵のアジトに突っ走る。
かなり危なっかしい子だなと思いました。
実際、リンのおかげでケンシロウは要らぬ攻撃を浴びせられたのですからね。
そういうところは最低限の自制心を持ってほしいですね。
北斗の拳 第7話 悪党ども! 死への秒よみやってみるかい
〜悪党ども! 死への秒よみやってみるかい〜
ーーあらすじ
ゴッドアーミーの訓練所では神の国、ゴッドランドの創設を表明。
そのゴッドアーミーの名を汚す1匹の鼠…
カーネルが後ろを指さすと、そこにはケンシロウの指名手配書が貼られていた。
7つの傷の男…
ケンシロウへの抹殺指令が下り、ゴッドアーミーの首領・カーネルに代わってマッド軍曹が訓練の任務にあたることに。
マッド軍曹は「今日から俺が指揮を取る! フハハハハ‼︎」と高笑いしていた。
その頃、街ではゴッドアーミーの組織がバーに押しかけ、バーテンに短剣を突きつけると「おい。7つの傷の男はどこだ。」と脅迫。
バーテンは口を割らなかったが、以前ケンシロウをもてなした親切心が仇となり、幇助の罪を被せられて殺されかける。
…が、バーテンは特製ワインでうまく取り入り、なんとか極刑は免れた。
ゴッドアーミーの隊長は酒をゴクゴク一服すると店を退散。
ケンシロウの捜索を再び開始した。
バットは丁度テーブルの下に身を潜めており、バーテンは半ば呆れ顔。
バットはケンシロウの居場所を吐かなかったバーテンに礼を告げ、その場を後にした。
バットは立ち去る際、アコギな商売だけでなく義理人情に溢れたバーテンの性格を「見直したぜ!」と掛け値なしで賞賛。
バーテンは「2度としねえからな! とっとと行きやがれ‼︎」と照れ隠しのツンデレ発言をぶちまけた。
街ではゴッドアーミーがケンシロウの居場所を突き止めるため、草の根レベルの捜査網を広げていたがケンシロウはなかなか発見できず…。
捜索隊長は目の前の断頭台に目をつけ、街の人々を人質に利用することでケンシロウを誘き出そうと画策。
そこで狙われたのが両親とそのひとり娘。
家族の抵抗虚しく、父と母は磔のごとく括り付けられてしまう。
その様子を見ていたバットはケンシロウにこの事を報告する。
ケンシロウはシンにユリアを奪われるという悪夢にうなされていたが、リンが心配したことで「いや…なんでもない。夢か…。」と途方に暮れる。
そしてバットが到着。
ケンシロウがいつまでも現れないことにヤキモキした隊長は両親の処刑を開始。
手始めに父親を切り伏せた。
「次は女だ‼︎」
隊長がそう言うと、隊長の持つ剣が何者かの飛び道具により粉々に破壊され、ついにケンシロウが登場。
ケンシロウは人質を放すよう命令。
しかし隊長は非情にも母親の背後をナイフで突き刺し殺害。
ケンシロウは怒りに燃え、目を赤く発光させた。
「北斗百方斬(ほくとひゃっぽうざん)」
隊長は先の強気な態度とは一転し、身体の震えが止まらない。
そしてクソ喰らえとばかりにケンシロウに突進。
しかし呆気なく叩き伏せられた。
隊長は命乞いするが、ケンシロウの無言の圧力を許してくれたと自己解釈、
そのまま車を発進して逃走するが、その途中、秘孔の効果が現れて爆散。
惨めな最期であった。
しかし眼前で両親を惨殺された娘のショックは大きかったようで、娘の「ママ〜パパ〜‼︎‼︎」という悲痛の叫びがケンシロウを一層奮い立たせる。
ケンシロウは経絡秘孔の1つ定神(ていしん)を娘に押し、心理的なショックを一時的に緩和させた。
リンは娘に寄り添い、「これで…この子も私と同じ…。」と、身寄りのいない自分と同じ状況に置かれた娘に悲しみの同情を寄せる。
ケンシロウはゴッドアーミー打倒の意志を固める。
一方、ケンシロウの登場に浮き足立つゴッドアーミーであったが、マッド軍曹率いる大軍がケンシロウのもとに接近。
ケンシロウは以前のバーテンにリン及び街の人々を匿ってほしいと依頼、バーテンは渋々引き受けた。
ケンシロウとマッド軍曹がついに対面。
マッド軍曹はケンシロウの体格を褒めるが、今日限りでこの顔とはおさらばだ‼︎と煽る。
ゴッドアーミーは棍棒型の手榴弾をケンシロウに投げつけ、ケンシロウを少し怯ませる。
その後ケンシロウは手榴弾を避け、その軽い身のこなしやアクロバットな動きをまたしてもマッド軍曹は賞賛。
しかしゲリラ戦の真髄はこんなものではないとケンシロウを煽り、背後から迫る鉄球に直撃、ケンシロウはその場で倒れ込んでしまう。
ゲリラ戦は後ろからの攻撃にその真髄を置いていた。
ケンシロウは両足に足枷をつけられ、マッド軍曹が運転する車に引きずられるように行方知れずとなってしまう。
一方、そんな様子もつゆ知らずのバットリンの2人は、リンの愛犬ペロに少量ながらもミルクを与えているジョニー(バーテン)の優しさに感動。
バット曰く「ああ見えて、根はいいやつなんだぜ。」
その直後、街の人がバーテンに「大変だ〜‼︎ 」と騒ぎ立てる。
ご存知の通り、ケンシロウがマッド軍曹に拉致されたことを伝えられ、リンバットは驚愕。
マッド軍曹は500人のゲリラを1人で撃退したというレッドベレーの中でも極めつきの殺し屋と呼ばれていた。
リンバットはすぐにケンシロウを助けに行こうとするが、ジョニーはケンシロウを信じて待つんだ‼︎と2人を制止。
行ってもケンシロウの足手まといになるであろう2人はケンシロウの無事を祈ることに。
ーーマッド軍曹の最期
ゴッドランドに拉致されたケンシロウの前には険しい顔つきの男がたむろしていた。
まさに殺気立っていた。
ケンシロウは無抵抗のまま男たちの暴行に遭うが、その刹那、ケンシロウは「それだけか?」と挑発。
訓練生は動揺していたが、ケンシロウは手錠を破壊、服を剥いで本気モードに入る。
実は拉致からここに来るまでの間はケンシロウによる敵のアジトを探るための巧妙な演技だったのだ。
訓練生は総出で襲撃するが、ケンシロウに瞬く間に全滅された。
「北斗連関組手(ほくとれんかんくみて)」
その中でケンシロウは棍も武器として使っていた。
訓練生のイメージになぞらえたのか、組手技で敵を一網打尽。
残ったマッド軍曹は「なかなか超人的な腕前だな。」と口にする。
背後からのクレーンによる鉄球も見切り、ケンシロウは鉄球を粉々にする。
他の訓練生4人は圧倒的な力量差を前に怯むが、マッド軍曹はそんな奴らにゴッドアーミーを名乗る資格はないとしてナイフでまとめて刺殺。
ついにケンシロウと1体1の環境になった。
マッド軍曹はサソリの猛毒が先端に塗られたナイフを持ち、ケンシロウに突きを入れる。
その後ナイフを2方向に投げつけ、ケンシロウの足に切り傷をつけた。
神経麻痺の猛毒が回ったのか、ケンシロウは「うっ…‼︎」と少し辛そうな表情をする。
さらにマッド軍曹は追撃をかけ、1秒間に10回のナイフを突くことができるという殺人技でケンシロウを追い詰めるが、ケンシロウが一瞬静止。
そこでとどめのナイフを突こうとするがケンシロウはするりと回避。
さらにゲリラ戦の「背後をとる」という真髄を逆手に取り、
「北斗神拳は潜在能力を100%使い切る。
毒への抵抗力もお前らとは比較にならん」
とマッド軍曹を挑発し秘孔をつく。
ケンシロウはその秘孔でマッド軍曹の体の自由を奪い、水が張った場所にマッド軍曹の顔を押し込む。
カーネルの居場所を問うとマッド軍曹はあっさり吐いてしまったため、用済みと判断された。
その後爆散して死亡。
ケンシロウはマッド軍曹の指差した方向に行き、カーネルのいる塔に侵入。
「不吉な星が近づいてきた… 神よ、私めが必ず…。」と神への絶対的な信仰心を表明。
ケンシロウを最奥部で待ち受ける。
一方、ジョニーのバーテンでは両親を失い、ショックで寝込んでいた娘のリマがついに目覚める。
バットは喜んでリンに伝えるが、リンはケンシロウの無事を祈っており、少しばかり気落ちしていた。
「ケン…。」
ーー7話感想
カーネルという未だ謎に包まれたキャラ。
次回ついにケンシロウと対峙することになるでしょう。
超能力というこれまでにない搦手を使い、ケンシロウをかなり苦戦させてほしいと、そう期待してしまいますね。
しかし…、やはりこのゴッドアーミー組織、アニメ版でも独立した敵キャラとして描いて欲しかった感はありますね。
原作ではシン率いるKING軍の一角に食い込んでおらず、完全に独立した組織として書かれていました。
腐敗した政治上層部への不満から自分たち(カーネルら)は肉体的な訓練に取り組み、核爆発に際して肉体的な鍛錬を怠らなかった自分たちは生き残り、腐敗していた上層部の人間は皆全滅。
その後レッドベレーが名乗りをあげ、己を高潔な生き物と勘違いするまでの下剋上エピソードがアニメ版では全てカットされています。
ここは少し物足りない感じがしましたね。
そもそも見た目や思想的に人の下につくような器ではないと思うんですよね、ゴッドアーミーって。
警棒(を模した鞭)警服という明らかに異様な格好、Z(ジード)や4ジャックとは一線を画したデザインです。
訓練生も生身の人間ですし、悪党らしい悪党のビジュアルといえば今回登場したマッド軍曹くらいでしょうか。
少し無理やりな後付け設定な気がしますが、それだけシンの組織力の高さを裏付けたとも言えるでしょう。
(人望は今ひとつですが 笑)
北斗の拳 第6話 悪魔の手配書七つの傷の男を狙え!
〜悪魔の手配書七つの傷の男を狙え!〜
ーーあらすじ
「海のような優しさ、緑の草原のような…瞳の輝き、太陽のような…暖かい心。」
ユリアはシンが拠点とするサザンクロスにて、こう口にする。
まさしくこの言葉の向かう方向にはケンシロウただ1人がいた。
殺戮を楽しむシンと違い、ケンシロウは慈愛に満ちていた。
ときの世紀末救世主として…。
その頃、参謀のジョーカーがシンにケンシロウの生存確認を報告し、KINGでもよりすぐりの精鋭部隊何十名をケンシロウに仕向けることに。
シンはケンシロウの打倒に余念がなかった。
一方、ケンシロウはリンバットとともにサザンクロスへと向かうが、その道中、1つの街が見えてきた。
3人が街に到着するとそこは露天商で賑わう人々が商品の交換や販売をしており、活気に満ちていた。
ケンシロウは「オアシスだ…。」と言い、水が出る街だと推測。
3人はしばらく中央の通りを歩いていたが、その途中、向かいから迫るバイクの大軍を見て人々は慌てて避難。
この軍団の名前は「ゴッドアーミー」。
それも目の前にいた婆さんを故意に轢き殺そうとするほど冷酷非道。
神とは名ばかりの狂信的な宗教団体であった。
間一髪でケンシロウが婆さんを助け、ゴッドアーミーは停車。
ケンシロウのほうに視線をなぞらえて睨むが、しばらくすると発進。
食べ物は奪う、女は拐かす、宝石の強奪…。
それがゴッドアーミーのやり方であった。
街を守るという表向きの体裁を隠れ蓑に、好き勝手やりたい放題のゴッドアーミーに街の人々は不満を募らせていた。
ケンシロウ、バットリンの3人はそんな情報を集めつつ、再び街の通りを歩いていたが、またしてもここでハプニングが発生。
店の窓から投げ飛ばされた1人のバーテンと、タダ飯を強要する大男の存在。
巨漢すぎる体格にイカつい赤の短髪。
まさにヤンキーというに相応しい容貌であった。
そこでバットが仲裁に入り、飯3日分と引き換えに大男を退治するという約束をバーテンと取り付け、交渉成立。
バットはケンシロウにその場を任せ、大男は巨大な腕を振り下ろすが、ケンシロウに指1本で制止される。
「北斗鋼筋分断脚(ほくとこうきんぶんだんきゃく)」
最後には大男の2つの腕をへし折り、働くだけの力を残し、ケンシロウにしては珍しく死に至らしめなかった。
その後バーテンに酒と食糧を振る舞われ、粗末な量にバットは難色を示すが、なんだかんだで仲良しそうに語らっていた。
ケンシロウもバットの隣につき、その様子を終始見守っていたが、その途中、ゴッドアーミーの連中が乱入。
バーテンに1ヶ月分の食糧を要求し、ゴッドアーミーはバットと同じく少なすぎる量に苛立ったが、高級特製ワインを振る舞われ、なんとか事なきを得た。
しかしゴッドアーミーの靴をリンの愛犬ペルが舐めまわし、ゴッドアーミーの逆鱗に触れることに。
ペルは強く蹴飛ばされ、リンは「ひどいわ…‼︎」と怒りを露わにする。
ゴッドアーミーはその場に居合わせたケンシロウとリンを連れだと思い、神の宗教団体への反逆罪として「よし。風来坊、こい。」と店外に誘き出す。
ゴッドアーミー・警備隊長は自身が極意とする鞭を振るうが、ケンシロウには一切通じず、「交首破顔拳(こうしゅはがんけん)」を突かれてあっけなく敗北。
ゴッドアーミーはその場を退散。
リンとバットは喜ぶが、バーテンは取り返しのつかないケンシロウの行いを非難。
ーー新興宗教団体・ゴッドアーミー
ゴッドアーミーとは、かつて500人のゲリラを1人で殺せるという伝説的な逸話を持つ殺戮集団であった。
1つやられたら10倍にして返す。
それがゴッドアーミーのやり方だ。
陸軍の特殊部隊、レッドベレーの生き残り、それが神の集団、今のゴッドアーミーを作り上げた。
神から選ばれたと信じ込むゴッドアーミー。
それは過酷な訓練を通して入隊できるというもの。
訓練に怠けた者は情け容赦なく殺すのがゴッドアーミーのやり方であった。
その例を裏付けるかのように、ある兄弟が目の前で訓練を開始、兄が弟を叩き伏せると、その場でゴッドアーミー・少佐は弟の殺害を命じる。
血の通った弟を殺すことに躊躇する兄の手をゴッドアーミーの1人・マッド軍曹が動かし、ナイフを突き刺して容赦なく殺害。
バーテンの話によれば、ゴッドアーミーの首領は南斗聖拳の使い手であり、超能力者でもある。
北斗神拳は一子相伝、ただ1つの拳法であるが、南斗聖拳には多くの流派がある。
バットはシンと同じだと指摘したが、ケンシロウはシンが超能力を使うゴッドアーミーと同一視することに疑問を抱いていた。
(シンは超能力を使わないため)
一方、ケンシロウに敗北したゴッドアーミーの1人・警備隊長が敵の拠点に運ばれ、ケンシロウを全国的に指名手配する。
そのケンシロウの顔を見て嘲笑うゴッドアーミーの首領・カーネル。
7つの傷の男を葬れとの命令が下り、ゴッドアーミーは大軍を形成してケンシロウのもとに直進。
しかしその夜、ゴッドアーミーの横暴に耐えかねた街の人々がゴッドアーミーを待ち伏せ、反旗を翻す。
戦闘のプロであるゴッドアーミーを迎え撃つが、弓矢は全て跳ね除けられ、反乱は瞬く間に鎮圧。
ケンシロウはバーテンからその話を聞き、急いで反乱の主戦場に駆けつけるが時すでに遅し。
死体の山が築かれていた。
ケンシロウはゴッドアーミーに怒りを爆発させ、すべての刀剣をヌンチャクで跳ね返した。
ほとんどのゴッドアーミーは刀剣により死亡、最後の1人・少佐が得意の鞭を振るうが、ケンシロウに全て避けられ、
ケンシロウは「北斗繰筋自在脚(ほくとそうきんじざいきゃく)」を少佐に披露。
自分の意思に関係なく少佐は首をムチで締め付け自滅。
「お前には地獄がふさわしい。」
ケンシロウは朝日の照らす方向に
「不幸な時代だ…。」
とこの世の不条理さを嘆き、第6話は終了。
ーー6話感想
ゴッドアーミーという神の軍隊が登場し、宗教色が一層強い回でしたね。
神から選ばれしエリートだけが入隊できるという完全な縦社会。
ちなみに原作ではケンシロウにとっては個々の独立した敵として描かれていますが、アニメ版ではKING軍に属する敵キャラとして描かれており、シンの組織力の高さを物語っています。
ケンシロウがリンに釣られるかのように笑ったり、バットのマネージャー業にもすっかり慣れてきたり、ケンシロウにとって2人は単なる同伴者という枠には終わらない関係性で結ばれているのがわかりますね。
なんだか珍しく⁇ ケンシロウの人間味ある一面が垣間見れた気がします。
次回はおそらくゴッドアーミーの首領、カーネルとのご対面になるでしょう。
ケンシロウをどれほど苦戦させてくれるのか、KING軍の腕の見せ所になりそうですね。
(なぜか敵を鼓舞してるように見えますが、気にしないでください。)
北斗の拳 第5話 地獄に咲くか愛の炎・おまえはもう死んでいる‼︎
〜地獄に咲くか愛の炎・おまえはもう死んでいる‼︎〜
ーーあらすじ
眩しい太陽の照らす砂漠…
その崖っぷちに立つ男ケンシロウ。
ユリアの面影を追い、同時にそれを奪ったシンへの怒りを拳に込め、震わせていた。
シンの居城では相変わらず美しい旋律のハープを奏でるユリア。
そのもとにシンがやってくるとユリアは演奏をやめ、シンが美しいと評するこの音色はユリアにとっては悲しみの音色であると表現。
しかしシンにこの言葉が響くことはなく、シンはこの居城を去って新たなる南の都・サザンクロスに拠点を移すことをユリアに伝える。
煌びやかで豪華な街…
シンは旅立ちの支度や用意をユリアに促してその場を去る。
ケンシロウはKINGであるシンを討つため、1人による旅を決意。
同行しようとするリンやバットに対して「来るな。これは俺1人の戦いだ。」と突き放し、リンは「あんな顔したケン、初めて…。」と事の重さを認識した。
ケンシロウはブラッディクロスの旗が掲げられた居城に辿り着き、シンをついに追い詰める。
ここで思いに耽ったのか、一旦過去に遡ることに…。
その頃、ケンシロウとユリアは墓参りをしていた。
墓参りを終えると、ケンシロウとユリアは退廃的なこの時代で生き抜くために、2人で精一杯手を取り合っていくことを約束。
ケンシロウはユリアを抱きかかえ、2人は誓いの言葉を交わした。
しかしその幸せな時間も束の間…
目の前のバイクに斧を振りかざした悪党の集団がケンシロウの目の前に現れる。
そしてその奥に見えるのが紛れもなくシン。
「力こそが正義。いい時代になったものだ!」
一歩一歩ケンシロウとユリアに近づくシン。
そしてシンはユリアに対し「俺は昔からユリアが好きだった…。」と表現。
ユリアは「なによ。そう思われただけで死にたくなります!」と強い拒否反応を示すが、シンは「ますます好きになる…。俺はそういう気が強くて美しい女が好きだ…。」と歪んだ愛情を一層強めてしまう。
流派は違えど共に拳法を学んできた仲であるシン。
ケンシロウは師の教えである「表裏一体の北斗と南斗。互いに争うべからず。」の道理をシンに説いたが、シンは全く聞き入れずに師の墓を粉々に砕いてしまう。
ついにケンシロウとシンは拳を交えたが、
「南斗獄殺拳(なんとごくさつけん)VS北斗飛衛拳(ほくとひえいけん)」
ユリアは傷つくケンシロウに駆け寄ろうとするが、シンの部下に取り押さえられてしまう。
シンは
「俺とお前の間には致命的な違いがある。
それは…
欲望… 執念だ。」
とぶった斬る。
執念や欲望が足りないケンシロウと違い、シンは力づくでモノや女を奪おうという征服欲を持っていた。
シンはケンシロウの顔を踏みつけるが、シンはユリアのケンシロウへの未練を断ち切るため、「ユリア。俺を愛している…と言ってみろ。」と強要。
シンはそれを言えないユリアの眼前でケンシロウの胸に指を押し付け風穴を開けてしまう。
1つ2つ…と続くにつれ、ユリアの悲鳴は増していく。
ユリアのたった一言の愛情表現を引き出すためにケンシロウの胸に7つもの深い傷をつけるという非道な行為に及んだのだ。
ケンシロウはユリアに対し、自分の分まで生きてほしい…と半ば死を覚悟していたが、ここでついにユリアが「あ、愛します…。」と口にする。
しかし声が小さいことを理由にケンシロウへの攻撃をさらに強めるシン。
折れたユリアはついに「愛します…! シン、一生どこへでもついていきます…‼︎」と涙ながらに訴える。
シンは気が済んだのか
「女の心変わりは恐ろしいのう…」
とケンシロウへの攻撃をストップする。
シンは「享楽の花園(きょうらくのはなぞの)」と称して、新たなる街へユリアを連れ出すことに。
ケンシロウはその場で倒れ込んだまま、ユリアが連れ去られるシーンを見て「ユリアーー‼︎」と叫ぶことしかできなかった。
ケンシロウはその後フードを羽織り、暑い砂漠の中でユリアの影を追うことしかできなかった。
それでもユリアのために奮い立つ。
ケンシロウとユリアの知られざる過去が判明し、回想が終わるとケンシロウは目の前のブラッディクロスの建物に侵入。
暗闇の通路を進む中、見張りのKING軍がケンシロウの存在に気づき、大挙する。
ケンシロウはそのKING軍を一網打尽。
「北斗百烈拳(ほくとひゃくれつけん)」
その通路を抜けると大広間に到着。
やけに閑散としていた。
ケンシロウは「シン! どこだ‼︎」と叫ぶ。
すると奇妙な笑い声がケンシロウの耳に入る。
ケンシロウは笑い声の方向に目を向けると、螺旋階段の手すりにシンの参謀であるジョーカーが居座っていた。
「KING様はここにはいない。
旅立たれた…。
ユリア様とご一緒にな…。」
と。
ユリアを乗せたシンの車はブラッディクロスの建物から大移動を開始しており、シンは「今度こそヤツの終わりだ。」と高笑いしていた。
ケンシロウの背後からKINGのメンバーが迫ってきたが、ケンシロウは服を剥ぎ、本気モードに突入。
KING軍を全滅させた。
しかし参謀のジョーカーはなぜか不気味に笑っていた。
ケンシロウが足元に目を向けると床はある液体で満たされていた。
なんと石油の漏れだったのだ。
ジョーカーは火をまとったトランプを投げつけ、点火させる。
周りは火の海になり、ケンシロウは上の階に避難するが、のぼった先にはジョーカーが再び待ち構えていた。
ジョーカーは自身が呼び出した鷲に掴まり、その場を離脱。
城の地下は石油の倉庫になっており、しばらくすると建物は大爆発。
ケンシロウは生死不明となる。
リンとバットは全焼した建物を見てケンシロウの安否を心配する。
シンは「華やかな弔いだ‼︎」とケンシロウの死を皮肉まじりに悼むが、車は止まることなくサザンクロスに向かって発進。
しかしなんとか爆心を流れたケンシロウは多少の傷を負いつつ、「この程度では死なん。ユリア… 必ず…必ず…迎えに行く‼︎」と力を込めていた。
地獄の果てまでも追い詰める男、
それがケンシロウなのだ…。
次回はどんな”執念の強さ”を見せてくれるのか、楽しみである。
ーー5話感想
参謀のジョーカーの有能さが際立ったシーンですね。
ケンシロウを討つための周到な石油の用意、ケンシロウの並外れた拳法の力を見ても一切動じない冷静さ、ケンシロウの前でも飄々とした態度など、KING軍の中でも極めて参謀らしさのある部下ですね。
シンも彼にだけは一目置いているところはあるのではないでしょうか。
シンがケンシロウに説いた「欲望」と「執念」。
その2つの欠如が、今回のユリア強奪事件という結果を招いてしまった…。
ユリアを奪うために鬼となるシンがケンシロウに説いた欲望と執念…
それがケンシロウの「ユリアを奪い返す」という欲望執念のきっかけを作り出してしまったことは何とも皮肉な話ですよね。
ただその欲望や執念の向ける対象が、シンとケンシロウでは明確に違います。
シンは「ユリアを奪うために力を行使する」というエゴイズム的(利己的)に働く欲望があるのに対し、ケンシロウは「ユリアを奪い返すために世紀末の救世主になった」という利他的(利全的)に働く欲望がある点。
北斗と南斗、表裏一体といったワードを見るに、北斗の拳ではこういった対比的な表現が好まれる傾向があるみたいですね。
では次回もまたお会いしましょう。
機動戦士ガンダム 第2話 ガンダム破壊命令
第2話 ガンダム破壊命令
ホワイトベースでは、大半の正規軍人たちが死傷し、生き残った少年少女が協力してコロニー脱出の準備を進めていた。シャア少佐は、連邦側モビルスーツの機密を求めて自らサイド7内部へ潜入。
ーーあらすじ
軍人や民間人問わず、誘導ミサイルが迫るホワイトベースでは操縦の担い手を要していた。
ミサイルが直撃し、機内に亀裂が生じたホワイトベース。
レバーを引くとピンク色の球体が機体の損傷部分を塞ぎ、壁としての役割を果たした。
空気が漏れることはなかった。
機内では民間人の母親が娘の安否を嘆き、主にフラウボゥが避難を促していた。
そこにモビルスーツに搭乗したアムロが現れ、フラウボゥに空気の重さによる窒息死の危険性を伝え、すぐにホワイトベースに誘導させた。
艦長パオロ・カシアスは迎撃態勢に入っていたがパイロット候補生の1人リュウ・ホセイがホワイトベースの操縦を引き受け、「やってみます…!」と声を上げたが、その直後に爆風を喰らい艦長は重傷を負ってしまう。
一方、シャアは敵前逃亡を犯したスレンダーの失態を咎めず、むしろ自分とデニムの命令に忠実であったスレンダーを「気にすることはない。」と寛大な処置で見送った。
シャアはデニムを負かしたモビルスーツ・ガンダムの性能に疑念を抱き、少尉にレーザー通信回路を開くよう指示。
ドズル中将を召集することにした。
フラウボゥや民間人含めホワイトベースの軍艦に避難しており、フラウボゥは子どもたちの母親を探しに行くことに。
その直後、フラウボゥは爆風に巻き込まれて深い傷口を負った艦長が運ばれてきたため手当てにあたる。
さらにサイド7に入った軍人は皆全滅、たったザク2機の追跡のために…と情報が入り、圧倒的戦力差を見せつけられた地球連邦軍。
その渦中において唯一の希望の星であるガンダムの操縦者がガンキャノン、ガンタンクの積み込みを急いでいたが、パイロットの正体は不明との事。
そんな会話の折、スペースグライダーのライセンス所有者ミライ・ヤシマがホワイトベースの操縦の任務を請け負うことに。
一方、シャアはモニター越しにドズル中将に昨夜の作戦失敗を咎められ、晩餐の支度もすべて台無しになったと伝えられる。
シャアは動じる事なく連邦軍のv作戦、それに伴うモビルスーツの開発等重要な情報をキャッチしたとドズル中将に報告。
さらにたった1機のガンダムのためにザク2機を失ったと真剣な顔で伝える。
ドズル中将はシャアの真剣度が伝わったのかザク3機をジオン軍に投入、弾薬やミサイルの燃料補充を進める。
その後シャアはモビルスーツの開発の情報を掴むため突撃隊員を3名召集、少尉は補給艦の隊員を戦闘に回すことをシャアに促すが、それに対してシャアは
「戦いとはいつも二手三手先を考えて行うものだ。
スレンダーは脱出した。
ということは…
逆もまた可能ではないのかな?」
と得意な顔で皮肉めいた。
ホワイトベースではガンダムのパイロット(操縦者)がアムロと判明、艦長はアムロを知らなかったが、サイド7では訓練や演習の経験があるアムロ…
それが何者かを確認するため、ブライトが右のコンソールでガンダム内部のモニターを映し出すと、そこには若き青年が操縦レバーを構えていた。
艦長とブライトはアムロの若さに驚くが、ヤシマはアムロの詳細は知らずともサイド7では有名なメカニック好きとして認識していた。
一方、フラウボゥは艦長の命を受け、逃げ遅れた民間人の救助にあたっていた。
そこに1人ジオンからの爆風を避け、命からがら逃げ延びた民間人カイ・シデンが他人の犠牲そっちのけでエレベーターに乗り込む。
そんな自分優先で無責任なカイの頬をセイラは思いっきり平手打ちし、「それでも男ですか‼︎ 軟弱者‼︎」と痛烈に非難。
セイラとフラウボゥは逃げ遅れた民間人の救助に行った。
ジオン軍はサイド7 のスペースゲートに弾道ミサイルの目標を定めつつ、ドッキングベイの直撃を避けるよう緻密な指示を下していた。
遥か遠くの惑星めがけてミサイルを水平発射、ホワイトベースではまたしてもダメージを受け揺れる。
さらにシャアはスレンダーにホワイトベースへの潜入を命じた。
ホワイトベースではガンダム以外にもはや戦力が尽きており、ガンダムに乗り込んでいるアムロの腕前に一縷の希望を託すしかなかった。
艦長は若い命をかけて戦うアムロにビームサーベルを譲渡、ブライトはアムロに対しサイド7に残ったガンダムの部品やパーツを全て処分するよう命令。
アムロは反対するものの、連邦軍の存続を揺るがしかねない機密情報をジオンに知られるわけにはいかず、まさに苦渋の決断であった。
艦長はアムロにホワイトベースの全権を託し、ついにアムロとジオン軍との一大抗争が幕を開ける。
一方、フラウボゥは生存者の救助を呼びかけ、セイラは1人の人影を確認、護身用の銃を持ち出して「おやめなさい‼︎」と命令。
その人影の正体はシャアであった。
シャアは「勇敢だな。」と皮肉を入れるもヘルメット越しからセイラの顔を見ると「似ている…。」と意味深なセリフを言い出す。
銃口を向けていたセイラに甲冑の一部を投げつけピストルをのけるとついにシャアはヘルメットを脱ぎ、素顔を明かした。
その姿は”金髪の凛々しい容姿端麗なイケメン…”といったところ。
その直後、シャアはアムロが操縦するガンダムの気配を感じ取り、その場をロケットランチャーで退散。
セイラは「兄さん…。」と呆気に取られていた。
アムロはセイラを保護し、ガンダムの機密情報をすべてミサイルで焼却。
しかしシャアは物陰に身を隠しており、ホワイトベースの門が開くとシャアはホワイトベース内部に侵入。
シャアは連邦軍の攻撃を避けながら手榴弾でゲートを破壊し、空気の抜け穴からホワイトベースを脱出。
ついにシャア率いるザクの軍隊がアムロを迎え撃つ。
アムロは初めての実戦に緊張し、「撃つぞー‼︎」と奮い立たせてビームを放つが、シャア含むジオン軍には一向に当たらない。
シャアはムサイにザクの射出を命令、ザク2機を実戦に投入。
ホワイトベースではブライトが陣頭指揮を取り、アムロが操縦するガンダムにホワイトベースとの距離を縮めるよう命令、メカ知識に疎い民間人も作戦に駆り出され、勝機は薄かった。
ホワイトベースはドッキングベイを抜け、リュウが発進の任務を請け負った。
ブライトは戦闘シミュレーション経験が2度しかないリュウはアムロと同等レベルの操作水準とみなしておりあまり期待していなかった。
さらに大型ミサイルが接近、アムロはガンダムの攻撃でミサイルを相殺した。
その後2機のモビルスーツの接近を感知し、ブライトはザクを疑ったが宇宙大気圏を高速で移動するザクは存在せず、1機のザクは通常の3倍のスピードで迫っているとの事。
その時、艦長パオロは”赤い彗星のシャア”…と。
ルウム戦役で5隻の戦艦がたった1人のシャアに撃破されたというシャアの規格外なモビルスーツの腕前に危機感を募らせ、艦長は「逃げろ…‼︎」と声を絞る。
「見せてもらおうか。連邦軍のモビルスーツの…性能とやらを。」
アムロはビームで迎撃したがシャアはするりと回避、さらにアムロは逆にカウンターを喰らってしまい、直撃は免れたものの一部損傷してしまった。
しかしシャアは相手のガンダムの運動神経の高さに驚いていた。
その後シャアと徹底抗戦を繰り広げ、スレンダー操縦するザクをついに撃破。
スレンダー死亡。
シャアはガンダムの破壊力に焦るが、アムロも同時にザクを1撃で倒せたことに呆気にとられていた。
その後ビームの燃料が足りず、ガンダムはホワイトベースに着艦。
シャアは退散し、次の戦闘準備に備える。
「ガンダムはもっと有効に活用するべきだ。」
と、ガンダムの耐久性に甘えて回避を怠るアムロの操縦性を非難。
今後はアムロがホワイトベースの中心的存在となり、全権を担うことに。
ホワイトベースの命運を握る男、
そんな重すぎる使命を背負わされたアムロ。
次回はどんな戦いを見せてくれるのだろうか?
「ルナツー…
宇宙都市建設の鉱物資源を得るために運ばれてきた小惑星
今…ここには連邦軍の最前線基地がある」
そうナレーションの説明が入り波乱の第2話は終了。
ドラえもん 第5話 ぼくのおよめさん
〜ぼくのおよめさん〜
ーーあらすじ
のび太が通う月見台小学校では生徒1人1人の将来の夢を語っていましたが、先生はテストで0点ばかり取りまくるのび太の将来を案じていました。
周りは笑っていましたが、先生は真剣に叱りつけていました。
学校の帰りに静香ちゃんは自分の将来の夢について「嫁になること」と語っていましたが、結婚する相手はまだ決めていない状態でした。
スネ夫は「アイドルの丸井マリちゃんと結婚すること」
しかし横にいるジャイアンはなぜか浮かない顔をしていました。
ジャイアンは「タンスが持てるくらい頑丈な子にしろって」と母親に言われたため、ジャイアンが想像する妻の理想像からはかけ離れていました(多分?)。
のび太とスネ夫はそんなジャイアンを笑いましたが、ジャイアンは激昂しのび太の胸ぐらを掴むと「じゃあお前はどうなんだ‼︎」と反論。
のび太は「僕はちゃんと結婚できるよ…。」と自信なさげに返したため、ジャイアンとスネ夫は爆笑。
2人は0点ばかりののび太の将来を嘲笑ったため、のび太は悔しそうな顔をしていました。
一方、ドラえもんとママはのび太の小さい頃の写真アルバムを見返しており、「早いものね〜…。」とのび太の成長スピードに感動を覚えていました。
もうすぐで中学生…
さらに次は高校、しまいには大学生‼️
そうドラえもんが切り出すと、ママは「入れればだけどね…。」と不安そうに言うため、ドラえもんは「あはは…あはは…!」と愛想笑いで受け流していました。
さらにページをめくるとママとパパの初々しい結婚式の写真が出てきました。
ママは頬を赤くし「懐かしいわ〜…♡」とうっとり。
しかしものの数秒で深いため息をつき、
「のび太にはお嫁さんが来るのかしら…。」
とのび太の将来を不安に思っていました。
その後のび太が帰宅し重い足取りで階段を登ったため、2人は少し心配していました。
のび太は自分だけが嫁にもらえなかったら…と、将来に対する不安をドラえもんに話しました。
ドラえもんはのび太の将来への真剣度を考慮しタイムマシンで25年後の世界に行って実際のお嫁さんを確かめることを提案。
のび太はそれを恥ずかしがりますが、ドラえもんは「じゃあやめとけ。」と言ってきたため、のび太は行きたい行きたい‼︎と駄々をこねると、ついに2人はタイムマシンで未来の世界へと行きます。
「25年後に行こう! その頃ならいくら君でも誰か相手が見つかっているよ‼︎」
のび太はドラえもんの「いくら君でも」という余計な一言に少し怒りを覚えつつ、2人は長い時空間を移動し続けます。
ーー25年後の世界‼︎
2人が降り立った先は公衆トイレ。
25年の間に建て替えが行われ、のび太の家の周りは公園になっていました。
都市化が進み、見慣れない未来の乗り物に興奮するのび太。
さらに近くに交番があったため、2人は現在の居住地を尋ねると遠くの建物に指をさし「12階の658号室」と答えてくれました。
2人は目的のマンションに着き、高速エレベーターであっという間にスイスイと12階まで進みました。
しかしのび太は実際会うことをためらい、近くから覗くだけにとどめたいとドラえもんに打診。
ドラえもんはどんな壁でもすかして見える透視メガネをのび太に貸し、のび太は早速中の部屋を確認しますが…
のび太の目に見えたのは後ろ姿の女性。
ちゃんと嫁がいることに喜ぶのび太でしたが、その喜びも束の間…
女性がしばらくして体を振り返るとそこにはとんでもなく不細工な女性の顔が映っていました。
のび太は呆気に取られ、「嫌だ嫌だ‼︎怖いよう〜‼︎」とドラえもんに泣きつきます。
ドラえもんはどの道お嫁さんがいることを確認できてよかったと必死に説得しますがのび太は「結婚しないほうがマシだ〜‼︎」と泣き止みません。
ドラえもんは近くだと印象が違って見えるかもしれないと必死の説得を重ねますが、「どこで見たっておんなじだよ〜‼︎」と女性の顔を猛烈に嫌がるのび太。
その刹那…
泣き喚くのび太の背後から迫るスタイル抜群の女性…
のび太が顔を見上げるとそこには静香ちゃんにそっくりな女性がいました。
後に判明しますがこの女性こそ25年後の静香ちゃんそのものだったのです。
しかし静香ちゃんはのび太の背中を強引にひっぱり、658号室に連れ込みます。
静香ちゃんは部屋にいた不細工の女性に頭を下げ自分の息子(のび助)の不始末(スネ太郎をいじめた事)を謝罪しました。
のび太は状況を飲み込めませんでしたが、「のび助」という名前を聞き、さらに静香ちゃんの顔をしばし凝視すると、ひらめきの泉のごとく自分のお嫁さんが静香ちゃんであることをついに理解。
のび太は喜びのあまり飛び上がってしまいました。
しかし反省の色がまるでないのび助(本当はのび太)を静香ちゃんは尻をパンパン叩いて折檻し、のび太は「うわ〜ん、人違いだよ〜‼︎」と訴えます。
その後、息子ののび助が帰宅。
ついにのび太は未来の息子と初対面。
のび太は一転して厳格な父親を振る舞い、「のび助‼︎ あんまり乱暴はしちゃいかんぞ。 勉強はちゃんとやってるかね。」とのび助を諭しましたが、のび助は逆ギレしてのび太を殴りつけ馬乗りになって乱暴をします。
静香ちゃんは当然、動揺していました。
部屋の外にいたドラえもんはのび太が遅いことを心配し、そっとドアに耳を近づけましたが、そのタイミングでのび太が部屋から飛び出し、ドラえもんと一緒にのび助から逃げることに。
2人は必死に逃げるものの、のび助は執念深い性格なのか、しつこく追いかけてきます。
長い逃避行の末タイムマシンの場所がある公衆トイレに着くものの、中には誰かがおりドアをノックしてもなかなか出てくれません。
そしてついに…
のび助が2人を追い詰め、公衆トイレの中で乱暴を働きます。
ーー再び現代の世界に…
2人はその後ボロボロになった状態でようやく現代の世界に戻ることができました。
「なんて乱暴な子なんだ…。」
のび太がそう自分の息子に対する腕白ぶりを指摘するものの、一転して将来静香ちゃんと結婚できるという未来を約束されたため、のび太は大喜び。
ドラえもんは「でも未来は変わるかもしれないよ。」と言いましたが、のび太はそんなことが起きないよう立派な人間になることを固く誓いました。
その後現代世界の静香ちゃんがのび太の家に遊びにきたため、のび太はハッとするような感覚を覚え、恥ずかしがって机の下にこもってしまいました。
おしまい。
ーー5話感想
のび太の嫁候補でよく挙がるのが静香ちゃんですが、やはり黒い未来はつきもので、一部ではジャイアンの妹であるジャイ子と結婚するというエピソードもあります。
のび太は軽く受け流していたものの、ドラえもんの最後の「未来は変わるかもしれない」という台詞は静香ちゃんと結婚するという勝ち組の人生を約束されたのび太にとっては結構残酷な一言に聞こえたのですが…
僕だけでしょうか?
確かに自分の過去の行動で未来が変わるというのは否定できませんし、ジャイ子となんの因果か結婚する…なーんてトンデモ人生が待ち受けていることも無きにしも非ずじゃないですか。
そういう意味で、必ずしも未来への幸せや勝ちが保証されたわけではない。
静香ちゃんが優等生キャラの出来杉くんと結婚するというエピソードもであれば、全く別の男の子と付き合っていた…みたいなのび太にとって真っ青案件のエピソードもあったわけですから。
一寸先は闇の世界。
未来がコロっと変わってもなんら不思議ではないですよね。
北斗の拳 第4話 ブラッディクロスを撃て‼︎ 秘拳・柔破斬
〜ブラッディクロスを撃て‼︎ 秘拳・柔破斬〜
ーーあらすじ
KING軍の首領、クラブがケンシロウに敗れ去り、本格的にケンシロウ打倒のため動き出すKING軍。
ケンシロウ、バット、リンは納屋に身を潜めており、KING軍が去った後、ケンシロウはリンに「なぜ来た。」と質問する。
リンは「ケンに会いたかったの…」と曖昧に返したが、村を出た途中トレーダーがKING軍に襲われ、奴隷として顎でこき使われた経緯を説明。
さらに自身が天涯孤独の身であるため、リンはケンの優しさに惚れたのだ。
リンは辛くも逃げ延びたが、他に牢屋に収容されている村人は30人ほどいた。
ケンシロウは夜明けを確認、村人30人を救う決意を固める。
ーーハート様の登場
KING軍はケンシロウがいつまでも見つからないことにヤキモキしており、バーで酒を嗜んでいた。
カクテルに丁寧にワインを注ぎ入れるバーテンだったが、それが遅いという理不尽な理由でバーテンを殴りつけ乱暴する。
その途中、「おやめなさい。」という紳士的な声が聞こえたので2人は「なんだとぉ‼︎」と振り返ったが、その後ろにはKING軍のボスであるハートがどっしり構えていた。
部下の失態を嗜めるハートだったが、バーテンには紳士的に振る舞い、敵キャラとしてはできた人物にも見えたが…⁈
酒を飲もうとカウンターに手をついた際、割れたカクテルの破片がハートの血を誘い、ハートは狂乱状態に陥る。
まさに二重人格であった。
ハートは暴走し店内を荒らしまくったが、部下はハートを気絶させるために棍棒を一斉に投げつけた。
しかしハートのメタボ腹に食い込んだ棍棒が脂肪の吸引力にあらがえずに慣性の力でその後反射。
棍棒はほとんどの部下の顔面に直撃し、凄惨な現場となった。
その後ハートは冷静を取り戻し、「またやっちゃった…。血は嫌いなのに。」と言い残してその場を去った。
一方、村人30人が収容されている牢屋にケンシロウは単身で侵入するため、巨大な岩石を収容所めがけて転ばせ、見張りの2人の注意を逸らした。
その振動で皆浮き足立つものの、その岩石の上にはケンシロウが立っていた。
「何者だ‼︎」
そう叫ぶKING軍を得意の北斗神拳で一網打尽。
「北斗四方斬(ほくとしほうざん)」
KINGメンバーは爆散し、7つの傷の男の登場により事態は混乱する。
一方、崖の上で待機していたバットは自分の見せ場を作るために独断で敵のアジトに侵入、それを止めたリンもなし崩し的についてきたものの、牢屋はやけに静けさに満ちていた。
牢屋越しから村人の声が聞こえ、ついにリンは村人との再会を果たした。
バットは内鍵を使い、牢屋を開けようとするが、なかなか鍵穴が合わずに苦戦するバット。
さらに居眠りをしていた看守が鍵の音で目覚めてしまい、問答無用で棍棒をリンバット2人に振りかざすが、ケンシロウが背後から石を投げつけ看守を気絶させた。
間一髪であった。
ケンシロウは「動くなと言ったはずだ。」と少し怒っていたが、その後牢屋をこじ開け村人30人を解放。
バットはなぜか得意な顔をしていたが、村人30人は誰も聞いていなかった。
バットは敵の懐から食べモノを漁り、村人は久しぶりの朝日の照り輝く景観に感動を覚える。
ケンシロウはその様子を微笑んでいたが、背後に掲げられたブラッディクロス(十字架の紋章をあしらったデザインの旗)を見てシンの存在を感じ取る。
一方、シンの居城にいるユリアは朝日の向かう方向にケンシロウが生きていることに希望を見出すが、シンは民衆から強奪した宝石やダイヤなどの貴金属類をすべてユリアにプレゼント。
ユリアは首を振り、宝石やダイヤなどの貴金属を集めるためにどれだけの人が犠牲になったのかを嘆くばかりであった。
いくらダイヤでユリアの気を引こうがユリアがシンになびくことはなかった。
「力こそ正義だ‼︎」
そう言いつつ手に持っていたダイヤを粉々に砕き、暴力が支配するこの世界に価値を見出すシン。
ユリアとは真逆の思考だった。
そのもとにジョーカー(KING軍の参謀)が現れ、ケンシロウの存在をシンに報告。
シンはわざわざ地獄に戻りにきたかと嘲笑していた。
拳法殺しのハートを差し向け、ケンシロウの首をユリアの眼前で見せればついに心を開いてくれる…という狂気めいた考えを抱いていた。
広大な砂漠の中、ケンシロウにより解放された村人30人は故郷に向かって歩き続けていた。
その途中、あまりの暑さに疲労を隠せない村人もいた。
ケンシロウは列の最後尾についていた。
しかし村人の1人がバテてしまい、その場でうずくまってしまう。
リンは心配したものの、ケンシロウはその村人にある秘孔をついたため、村人の生気はみるみるうちに回復。
岩山に向かってひたすら歩を進めた。
その途中、背後からKING軍の軍勢が押し寄せ、ケンシロウはバットに村人全員を岩山に避難させるよう促した。
ケンシロウは単身KING軍に挑むことを決意。
その場で立ち尽くしていた。
KING軍はケンシロウに帰れと言われたが、当然聞く耳を持たずにケンシロウに襲いかかる。
KING軍は全滅、リンとバットはホッと胸を撫で下ろしたが、その安心もつかの間、岩山に待ち構えていたのはハート率いるKING軍であった。
まさにぬか喜びであり、先回りしていたKING軍と鉢合わせになってしまったのだ。
村人30人はKING軍に襲われ、パニック状態に。
ついにはリンとバット2人だけになりすべての棍棒を投げつけられたが、ケンシロウが棍棒を止めてみせ、間一髪で2人を救出。
しかし村人のほとんどはKING軍の猛攻により死亡、ケンシロウは怒りを爆発させた。
その後ハート率いるKING軍はケンシロウにも襲いかかったが、ほとんどが全滅した。
「北斗百方斬(ほくとひゃっぽうざん)」
「お前で最後だ。」
ケンシロウはそうハートに宣戦布告したが、ハートは躊躇いもなくケンシロウに攻撃の猶予を与える。
ケンシロウはパンチを突き出したが、ケンシロウの腕はハートの腹部にめり込んでしまい、経絡秘孔(北斗神拳)がまるで通じなかった。
さらにその後ハートによる張り手でケンシロウはダウンし、脳震盪を起こしてしまう。
ハートを打ち破ることができるのは南斗聖拳の使い手であるシンのみ、と説明。
そこに
「天空に2つの極星あり。
すなわち…北斗と南斗。
森羅万象、二極一対、男と女、陰と陽。
暗殺拳しかり…
北斗の拳と南斗の拳。」
というナレーションの説明が入る。
ケンシロウは立ち上がり、「北斗の拳は無敵だ‼︎」と勝利宣言。
背後にいたジョーカーはトランプを投げつけてハートの頬に切り傷をつけ、血を見させる。
案の定、ハートは狂乱状態に陥る。
ケンシロウに襲いかかるが、ケンシロウは「もう一度言う。北斗の拳は無敵だ‼︎」と再宣言し、ハートの腹を執拗に蹴りつけ、膨らんだ腹部の髄に「北斗柔破斬(ほくとじゅうはざん)」の腕をめり込ませた。
その後ハートは「ひでぶ‼︎」という断末魔を残し、その場で爆散。
背後にいたジョーカーは不気味な笑みを浮かべつつ瞬間移動で退散。
偉大なるハート様の人生にピリオドが打たれた。
ケンシロウはKINGをシンだと断定、ユリアを取り戻すため、地獄の果てまでも追い詰めると宣言した。
ーー4話感想
原作に相違なくアニメでも登場の尺が1話と短命ではあるものの、そのキャラの濃さから北斗の拳ファンの間ではつねに好きなキャラランキングの上位に名を連ねるほどです。
ハート様の特徴として、
・普段は優しいけど怒ると手がつけられない
・豚みたいなビジュアルである
・話し方や声のトーンが紳士的
というものが挙げられると思いますが、酒を振る舞うバーテンに乱暴をする部下の態度を嗜めたり、平時では話し方が丁寧だったりと、色々ギャップの激しいキャラですよね。
そして自分の血を見ると狂乱状態に陥り、口調も乱暴になる。
さらに声も太くなる。
紳士的なイメージとは無縁のキャラに変貌する。
凄まじいギャップありきのキャラです。
しかも妙に強い。
ケンシロウに4ジャックの中で唯一ダウンを奪った男。
これは人気出ないわけがないですよね。
1話だけという短い尺に出番が終わってしまったのが残念ですね。
それでもインパクト大ですが。