〜悪党ども! 死への秒よみやってみるかい〜
ーーあらすじ
ゴッドアーミーの訓練所では神の国、ゴッドランドの創設を表明。
そのゴッドアーミーの名を汚す1匹の鼠…
カーネルが後ろを指さすと、そこにはケンシロウの指名手配書が貼られていた。
7つの傷の男…
ケンシロウへの抹殺指令が下り、ゴッドアーミーの首領・カーネルに代わってマッド軍曹が訓練の任務にあたることに。
マッド軍曹は「今日から俺が指揮を取る! フハハハハ‼︎」と高笑いしていた。
その頃、街ではゴッドアーミーの組織がバーに押しかけ、バーテンに短剣を突きつけると「おい。7つの傷の男はどこだ。」と脅迫。
バーテンは口を割らなかったが、以前ケンシロウをもてなした親切心が仇となり、幇助の罪を被せられて殺されかける。
…が、バーテンは特製ワインでうまく取り入り、なんとか極刑は免れた。
ゴッドアーミーの隊長は酒をゴクゴク一服すると店を退散。
ケンシロウの捜索を再び開始した。
バットは丁度テーブルの下に身を潜めており、バーテンは半ば呆れ顔。
バットはケンシロウの居場所を吐かなかったバーテンに礼を告げ、その場を後にした。
バットは立ち去る際、アコギな商売だけでなく義理人情に溢れたバーテンの性格を「見直したぜ!」と掛け値なしで賞賛。
バーテンは「2度としねえからな! とっとと行きやがれ‼︎」と照れ隠しのツンデレ発言をぶちまけた。
街ではゴッドアーミーがケンシロウの居場所を突き止めるため、草の根レベルの捜査網を広げていたがケンシロウはなかなか発見できず…。
捜索隊長は目の前の断頭台に目をつけ、街の人々を人質に利用することでケンシロウを誘き出そうと画策。
そこで狙われたのが両親とそのひとり娘。
家族の抵抗虚しく、父と母は磔のごとく括り付けられてしまう。
その様子を見ていたバットはケンシロウにこの事を報告する。
ケンシロウはシンにユリアを奪われるという悪夢にうなされていたが、リンが心配したことで「いや…なんでもない。夢か…。」と途方に暮れる。
そしてバットが到着。
ケンシロウがいつまでも現れないことにヤキモキした隊長は両親の処刑を開始。
手始めに父親を切り伏せた。
「次は女だ‼︎」
隊長がそう言うと、隊長の持つ剣が何者かの飛び道具により粉々に破壊され、ついにケンシロウが登場。
ケンシロウは人質を放すよう命令。
しかし隊長は非情にも母親の背後をナイフで突き刺し殺害。
ケンシロウは怒りに燃え、目を赤く発光させた。
「北斗百方斬(ほくとひゃっぽうざん)」
隊長は先の強気な態度とは一転し、身体の震えが止まらない。
そしてクソ喰らえとばかりにケンシロウに突進。
しかし呆気なく叩き伏せられた。
隊長は命乞いするが、ケンシロウの無言の圧力を許してくれたと自己解釈、
そのまま車を発進して逃走するが、その途中、秘孔の効果が現れて爆散。
惨めな最期であった。
しかし眼前で両親を惨殺された娘のショックは大きかったようで、娘の「ママ〜パパ〜‼︎‼︎」という悲痛の叫びがケンシロウを一層奮い立たせる。
ケンシロウは経絡秘孔の1つ定神(ていしん)を娘に押し、心理的なショックを一時的に緩和させた。
リンは娘に寄り添い、「これで…この子も私と同じ…。」と、身寄りのいない自分と同じ状況に置かれた娘に悲しみの同情を寄せる。
ケンシロウはゴッドアーミー打倒の意志を固める。
一方、ケンシロウの登場に浮き足立つゴッドアーミーであったが、マッド軍曹率いる大軍がケンシロウのもとに接近。
ケンシロウは以前のバーテンにリン及び街の人々を匿ってほしいと依頼、バーテンは渋々引き受けた。
ケンシロウとマッド軍曹がついに対面。
マッド軍曹はケンシロウの体格を褒めるが、今日限りでこの顔とはおさらばだ‼︎と煽る。
ゴッドアーミーは棍棒型の手榴弾をケンシロウに投げつけ、ケンシロウを少し怯ませる。
その後ケンシロウは手榴弾を避け、その軽い身のこなしやアクロバットな動きをまたしてもマッド軍曹は賞賛。
しかしゲリラ戦の真髄はこんなものではないとケンシロウを煽り、背後から迫る鉄球に直撃、ケンシロウはその場で倒れ込んでしまう。
ゲリラ戦は後ろからの攻撃にその真髄を置いていた。
ケンシロウは両足に足枷をつけられ、マッド軍曹が運転する車に引きずられるように行方知れずとなってしまう。
一方、そんな様子もつゆ知らずのバットリンの2人は、リンの愛犬ペロに少量ながらもミルクを与えているジョニー(バーテン)の優しさに感動。
バット曰く「ああ見えて、根はいいやつなんだぜ。」
その直後、街の人がバーテンに「大変だ〜‼︎ 」と騒ぎ立てる。
ご存知の通り、ケンシロウがマッド軍曹に拉致されたことを伝えられ、リンバットは驚愕。
マッド軍曹は500人のゲリラを1人で撃退したというレッドベレーの中でも極めつきの殺し屋と呼ばれていた。
リンバットはすぐにケンシロウを助けに行こうとするが、ジョニーはケンシロウを信じて待つんだ‼︎と2人を制止。
行ってもケンシロウの足手まといになるであろう2人はケンシロウの無事を祈ることに。
ーーマッド軍曹の最期
ゴッドランドに拉致されたケンシロウの前には険しい顔つきの男がたむろしていた。
まさに殺気立っていた。
ケンシロウは無抵抗のまま男たちの暴行に遭うが、その刹那、ケンシロウは「それだけか?」と挑発。
訓練生は動揺していたが、ケンシロウは手錠を破壊、服を剥いで本気モードに入る。
実は拉致からここに来るまでの間はケンシロウによる敵のアジトを探るための巧妙な演技だったのだ。
訓練生は総出で襲撃するが、ケンシロウに瞬く間に全滅された。
「北斗連関組手(ほくとれんかんくみて)」
その中でケンシロウは棍も武器として使っていた。
訓練生のイメージになぞらえたのか、組手技で敵を一網打尽。
残ったマッド軍曹は「なかなか超人的な腕前だな。」と口にする。
背後からのクレーンによる鉄球も見切り、ケンシロウは鉄球を粉々にする。
他の訓練生4人は圧倒的な力量差を前に怯むが、マッド軍曹はそんな奴らにゴッドアーミーを名乗る資格はないとしてナイフでまとめて刺殺。
ついにケンシロウと1体1の環境になった。
マッド軍曹はサソリの猛毒が先端に塗られたナイフを持ち、ケンシロウに突きを入れる。
その後ナイフを2方向に投げつけ、ケンシロウの足に切り傷をつけた。
神経麻痺の猛毒が回ったのか、ケンシロウは「うっ…‼︎」と少し辛そうな表情をする。
さらにマッド軍曹は追撃をかけ、1秒間に10回のナイフを突くことができるという殺人技でケンシロウを追い詰めるが、ケンシロウが一瞬静止。
そこでとどめのナイフを突こうとするがケンシロウはするりと回避。
さらにゲリラ戦の「背後をとる」という真髄を逆手に取り、
「北斗神拳は潜在能力を100%使い切る。
毒への抵抗力もお前らとは比較にならん」
とマッド軍曹を挑発し秘孔をつく。
ケンシロウはその秘孔でマッド軍曹の体の自由を奪い、水が張った場所にマッド軍曹の顔を押し込む。
カーネルの居場所を問うとマッド軍曹はあっさり吐いてしまったため、用済みと判断された。
その後爆散して死亡。
ケンシロウはマッド軍曹の指差した方向に行き、カーネルのいる塔に侵入。
「不吉な星が近づいてきた… 神よ、私めが必ず…。」と神への絶対的な信仰心を表明。
ケンシロウを最奥部で待ち受ける。
一方、ジョニーのバーテンでは両親を失い、ショックで寝込んでいた娘のリマがついに目覚める。
バットは喜んでリンに伝えるが、リンはケンシロウの無事を祈っており、少しばかり気落ちしていた。
「ケン…。」
ーー7話感想
カーネルという未だ謎に包まれたキャラ。
次回ついにケンシロウと対峙することになるでしょう。
超能力というこれまでにない搦手を使い、ケンシロウをかなり苦戦させてほしいと、そう期待してしまいますね。
しかし…、やはりこのゴッドアーミー組織、アニメ版でも独立した敵キャラとして描いて欲しかった感はありますね。
原作ではシン率いるKING軍の一角に食い込んでおらず、完全に独立した組織として書かれていました。
腐敗した政治上層部への不満から自分たち(カーネルら)は肉体的な訓練に取り組み、核爆発に際して肉体的な鍛錬を怠らなかった自分たちは生き残り、腐敗していた上層部の人間は皆全滅。
その後レッドベレーが名乗りをあげ、己を高潔な生き物と勘違いするまでの下剋上エピソードがアニメ版では全てカットされています。
ここは少し物足りない感じがしましたね。
そもそも見た目や思想的に人の下につくような器ではないと思うんですよね、ゴッドアーミーって。
警棒(を模した鞭)警服という明らかに異様な格好、Z(ジード)や4ジャックとは一線を画したデザインです。
訓練生も生身の人間ですし、悪党らしい悪党のビジュアルといえば今回登場したマッド軍曹くらいでしょうか。
少し無理やりな後付け設定な気がしますが、それだけシンの組織力の高さを裏付けたとも言えるでしょう。
(人望は今ひとつですが 笑)