北斗の拳 第6話 悪魔の手配書七つの傷の男を狙え!
〜悪魔の手配書七つの傷の男を狙え!〜
ーーあらすじ
「海のような優しさ、緑の草原のような…瞳の輝き、太陽のような…暖かい心。」
ユリアはシンが拠点とするサザンクロスにて、こう口にする。
まさしくこの言葉の向かう方向にはケンシロウただ1人がいた。
殺戮を楽しむシンと違い、ケンシロウは慈愛に満ちていた。
ときの世紀末救世主として…。
その頃、参謀のジョーカーがシンにケンシロウの生存確認を報告し、KINGでもよりすぐりの精鋭部隊何十名をケンシロウに仕向けることに。
シンはケンシロウの打倒に余念がなかった。
一方、ケンシロウはリンバットとともにサザンクロスへと向かうが、その道中、1つの街が見えてきた。
3人が街に到着するとそこは露天商で賑わう人々が商品の交換や販売をしており、活気に満ちていた。
ケンシロウは「オアシスだ…。」と言い、水が出る街だと推測。
3人はしばらく中央の通りを歩いていたが、その途中、向かいから迫るバイクの大軍を見て人々は慌てて避難。
この軍団の名前は「ゴッドアーミー」。
それも目の前にいた婆さんを故意に轢き殺そうとするほど冷酷非道。
神とは名ばかりの狂信的な宗教団体であった。
間一髪でケンシロウが婆さんを助け、ゴッドアーミーは停車。
ケンシロウのほうに視線をなぞらえて睨むが、しばらくすると発進。
食べ物は奪う、女は拐かす、宝石の強奪…。
それがゴッドアーミーのやり方であった。
街を守るという表向きの体裁を隠れ蓑に、好き勝手やりたい放題のゴッドアーミーに街の人々は不満を募らせていた。
ケンシロウ、バットリンの3人はそんな情報を集めつつ、再び街の通りを歩いていたが、またしてもここでハプニングが発生。
店の窓から投げ飛ばされた1人のバーテンと、タダ飯を強要する大男の存在。
巨漢すぎる体格にイカつい赤の短髪。
まさにヤンキーというに相応しい容貌であった。
そこでバットが仲裁に入り、飯3日分と引き換えに大男を退治するという約束をバーテンと取り付け、交渉成立。
バットはケンシロウにその場を任せ、大男は巨大な腕を振り下ろすが、ケンシロウに指1本で制止される。
「北斗鋼筋分断脚(ほくとこうきんぶんだんきゃく)」
最後には大男の2つの腕をへし折り、働くだけの力を残し、ケンシロウにしては珍しく死に至らしめなかった。
その後バーテンに酒と食糧を振る舞われ、粗末な量にバットは難色を示すが、なんだかんだで仲良しそうに語らっていた。
ケンシロウもバットの隣につき、その様子を終始見守っていたが、その途中、ゴッドアーミーの連中が乱入。
バーテンに1ヶ月分の食糧を要求し、ゴッドアーミーはバットと同じく少なすぎる量に苛立ったが、高級特製ワインを振る舞われ、なんとか事なきを得た。
しかしゴッドアーミーの靴をリンの愛犬ペルが舐めまわし、ゴッドアーミーの逆鱗に触れることに。
ペルは強く蹴飛ばされ、リンは「ひどいわ…‼︎」と怒りを露わにする。
ゴッドアーミーはその場に居合わせたケンシロウとリンを連れだと思い、神の宗教団体への反逆罪として「よし。風来坊、こい。」と店外に誘き出す。
ゴッドアーミー・警備隊長は自身が極意とする鞭を振るうが、ケンシロウには一切通じず、「交首破顔拳(こうしゅはがんけん)」を突かれてあっけなく敗北。
ゴッドアーミーはその場を退散。
リンとバットは喜ぶが、バーテンは取り返しのつかないケンシロウの行いを非難。
ーー新興宗教団体・ゴッドアーミー
ゴッドアーミーとは、かつて500人のゲリラを1人で殺せるという伝説的な逸話を持つ殺戮集団であった。
1つやられたら10倍にして返す。
それがゴッドアーミーのやり方だ。
陸軍の特殊部隊、レッドベレーの生き残り、それが神の集団、今のゴッドアーミーを作り上げた。
神から選ばれたと信じ込むゴッドアーミー。
それは過酷な訓練を通して入隊できるというもの。
訓練に怠けた者は情け容赦なく殺すのがゴッドアーミーのやり方であった。
その例を裏付けるかのように、ある兄弟が目の前で訓練を開始、兄が弟を叩き伏せると、その場でゴッドアーミー・少佐は弟の殺害を命じる。
血の通った弟を殺すことに躊躇する兄の手をゴッドアーミーの1人・マッド軍曹が動かし、ナイフを突き刺して容赦なく殺害。
バーテンの話によれば、ゴッドアーミーの首領は南斗聖拳の使い手であり、超能力者でもある。
北斗神拳は一子相伝、ただ1つの拳法であるが、南斗聖拳には多くの流派がある。
バットはシンと同じだと指摘したが、ケンシロウはシンが超能力を使うゴッドアーミーと同一視することに疑問を抱いていた。
(シンは超能力を使わないため)
一方、ケンシロウに敗北したゴッドアーミーの1人・警備隊長が敵の拠点に運ばれ、ケンシロウを全国的に指名手配する。
そのケンシロウの顔を見て嘲笑うゴッドアーミーの首領・カーネル。
7つの傷の男を葬れとの命令が下り、ゴッドアーミーは大軍を形成してケンシロウのもとに直進。
しかしその夜、ゴッドアーミーの横暴に耐えかねた街の人々がゴッドアーミーを待ち伏せ、反旗を翻す。
戦闘のプロであるゴッドアーミーを迎え撃つが、弓矢は全て跳ね除けられ、反乱は瞬く間に鎮圧。
ケンシロウはバーテンからその話を聞き、急いで反乱の主戦場に駆けつけるが時すでに遅し。
死体の山が築かれていた。
ケンシロウはゴッドアーミーに怒りを爆発させ、すべての刀剣をヌンチャクで跳ね返した。
ほとんどのゴッドアーミーは刀剣により死亡、最後の1人・少佐が得意の鞭を振るうが、ケンシロウに全て避けられ、
ケンシロウは「北斗繰筋自在脚(ほくとそうきんじざいきゃく)」を少佐に披露。
自分の意思に関係なく少佐は首をムチで締め付け自滅。
「お前には地獄がふさわしい。」
ケンシロウは朝日の照らす方向に
「不幸な時代だ…。」
とこの世の不条理さを嘆き、第6話は終了。
ーー6話感想
ゴッドアーミーという神の軍隊が登場し、宗教色が一層強い回でしたね。
神から選ばれしエリートだけが入隊できるという完全な縦社会。
ちなみに原作ではケンシロウにとっては個々の独立した敵として描かれていますが、アニメ版ではKING軍に属する敵キャラとして描かれており、シンの組織力の高さを物語っています。
ケンシロウがリンに釣られるかのように笑ったり、バットのマネージャー業にもすっかり慣れてきたり、ケンシロウにとって2人は単なる同伴者という枠には終わらない関係性で結ばれているのがわかりますね。
なんだか珍しく⁇ ケンシロウの人間味ある一面が垣間見れた気がします。
次回はおそらくゴッドアーミーの首領、カーネルとのご対面になるでしょう。
ケンシロウをどれほど苦戦させてくれるのか、KING軍の腕の見せ所になりそうですね。
(なぜか敵を鼓舞してるように見えますが、気にしないでください。)