〜ぼくのおよめさん〜
ーーあらすじ
のび太が通う月見台小学校では生徒1人1人の将来の夢を語っていましたが、先生はテストで0点ばかり取りまくるのび太の将来を案じていました。
周りは笑っていましたが、先生は真剣に叱りつけていました。
学校の帰りに静香ちゃんは自分の将来の夢について「嫁になること」と語っていましたが、結婚する相手はまだ決めていない状態でした。
スネ夫は「アイドルの丸井マリちゃんと結婚すること」
しかし横にいるジャイアンはなぜか浮かない顔をしていました。
ジャイアンは「タンスが持てるくらい頑丈な子にしろって」と母親に言われたため、ジャイアンが想像する妻の理想像からはかけ離れていました(多分?)。
のび太とスネ夫はそんなジャイアンを笑いましたが、ジャイアンは激昂しのび太の胸ぐらを掴むと「じゃあお前はどうなんだ‼︎」と反論。
のび太は「僕はちゃんと結婚できるよ…。」と自信なさげに返したため、ジャイアンとスネ夫は爆笑。
2人は0点ばかりののび太の将来を嘲笑ったため、のび太は悔しそうな顔をしていました。
一方、ドラえもんとママはのび太の小さい頃の写真アルバムを見返しており、「早いものね〜…。」とのび太の成長スピードに感動を覚えていました。
もうすぐで中学生…
さらに次は高校、しまいには大学生‼️
そうドラえもんが切り出すと、ママは「入れればだけどね…。」と不安そうに言うため、ドラえもんは「あはは…あはは…!」と愛想笑いで受け流していました。
さらにページをめくるとママとパパの初々しい結婚式の写真が出てきました。
ママは頬を赤くし「懐かしいわ〜…♡」とうっとり。
しかしものの数秒で深いため息をつき、
「のび太にはお嫁さんが来るのかしら…。」
とのび太の将来を不安に思っていました。
その後のび太が帰宅し重い足取りで階段を登ったため、2人は少し心配していました。
のび太は自分だけが嫁にもらえなかったら…と、将来に対する不安をドラえもんに話しました。
ドラえもんはのび太の将来への真剣度を考慮しタイムマシンで25年後の世界に行って実際のお嫁さんを確かめることを提案。
のび太はそれを恥ずかしがりますが、ドラえもんは「じゃあやめとけ。」と言ってきたため、のび太は行きたい行きたい‼︎と駄々をこねると、ついに2人はタイムマシンで未来の世界へと行きます。
「25年後に行こう! その頃ならいくら君でも誰か相手が見つかっているよ‼︎」
のび太はドラえもんの「いくら君でも」という余計な一言に少し怒りを覚えつつ、2人は長い時空間を移動し続けます。
ーー25年後の世界‼︎
2人が降り立った先は公衆トイレ。
25年の間に建て替えが行われ、のび太の家の周りは公園になっていました。
都市化が進み、見慣れない未来の乗り物に興奮するのび太。
さらに近くに交番があったため、2人は現在の居住地を尋ねると遠くの建物に指をさし「12階の658号室」と答えてくれました。
2人は目的のマンションに着き、高速エレベーターであっという間にスイスイと12階まで進みました。
しかしのび太は実際会うことをためらい、近くから覗くだけにとどめたいとドラえもんに打診。
ドラえもんはどんな壁でもすかして見える透視メガネをのび太に貸し、のび太は早速中の部屋を確認しますが…
のび太の目に見えたのは後ろ姿の女性。
ちゃんと嫁がいることに喜ぶのび太でしたが、その喜びも束の間…
女性がしばらくして体を振り返るとそこにはとんでもなく不細工な女性の顔が映っていました。
のび太は呆気に取られ、「嫌だ嫌だ‼︎怖いよう〜‼︎」とドラえもんに泣きつきます。
ドラえもんはどの道お嫁さんがいることを確認できてよかったと必死に説得しますがのび太は「結婚しないほうがマシだ〜‼︎」と泣き止みません。
ドラえもんは近くだと印象が違って見えるかもしれないと必死の説得を重ねますが、「どこで見たっておんなじだよ〜‼︎」と女性の顔を猛烈に嫌がるのび太。
その刹那…
泣き喚くのび太の背後から迫るスタイル抜群の女性…
のび太が顔を見上げるとそこには静香ちゃんにそっくりな女性がいました。
後に判明しますがこの女性こそ25年後の静香ちゃんそのものだったのです。
しかし静香ちゃんはのび太の背中を強引にひっぱり、658号室に連れ込みます。
静香ちゃんは部屋にいた不細工の女性に頭を下げ自分の息子(のび助)の不始末(スネ太郎をいじめた事)を謝罪しました。
のび太は状況を飲み込めませんでしたが、「のび助」という名前を聞き、さらに静香ちゃんの顔をしばし凝視すると、ひらめきの泉のごとく自分のお嫁さんが静香ちゃんであることをついに理解。
のび太は喜びのあまり飛び上がってしまいました。
しかし反省の色がまるでないのび助(本当はのび太)を静香ちゃんは尻をパンパン叩いて折檻し、のび太は「うわ〜ん、人違いだよ〜‼︎」と訴えます。
その後、息子ののび助が帰宅。
ついにのび太は未来の息子と初対面。
のび太は一転して厳格な父親を振る舞い、「のび助‼︎ あんまり乱暴はしちゃいかんぞ。 勉強はちゃんとやってるかね。」とのび助を諭しましたが、のび助は逆ギレしてのび太を殴りつけ馬乗りになって乱暴をします。
静香ちゃんは当然、動揺していました。
部屋の外にいたドラえもんはのび太が遅いことを心配し、そっとドアに耳を近づけましたが、そのタイミングでのび太が部屋から飛び出し、ドラえもんと一緒にのび助から逃げることに。
2人は必死に逃げるものの、のび助は執念深い性格なのか、しつこく追いかけてきます。
長い逃避行の末タイムマシンの場所がある公衆トイレに着くものの、中には誰かがおりドアをノックしてもなかなか出てくれません。
そしてついに…
のび助が2人を追い詰め、公衆トイレの中で乱暴を働きます。
ーー再び現代の世界に…
2人はその後ボロボロになった状態でようやく現代の世界に戻ることができました。
「なんて乱暴な子なんだ…。」
のび太がそう自分の息子に対する腕白ぶりを指摘するものの、一転して将来静香ちゃんと結婚できるという未来を約束されたため、のび太は大喜び。
ドラえもんは「でも未来は変わるかもしれないよ。」と言いましたが、のび太はそんなことが起きないよう立派な人間になることを固く誓いました。
その後現代世界の静香ちゃんがのび太の家に遊びにきたため、のび太はハッとするような感覚を覚え、恥ずかしがって机の下にこもってしまいました。
おしまい。
ーー5話感想
のび太の嫁候補でよく挙がるのが静香ちゃんですが、やはり黒い未来はつきもので、一部ではジャイアンの妹であるジャイ子と結婚するというエピソードもあります。
のび太は軽く受け流していたものの、ドラえもんの最後の「未来は変わるかもしれない」という台詞は静香ちゃんと結婚するという勝ち組の人生を約束されたのび太にとっては結構残酷な一言に聞こえたのですが…
僕だけでしょうか?
確かに自分の過去の行動で未来が変わるというのは否定できませんし、ジャイ子となんの因果か結婚する…なーんてトンデモ人生が待ち受けていることも無きにしも非ずじゃないですか。
そういう意味で、必ずしも未来への幸せや勝ちが保証されたわけではない。
静香ちゃんが優等生キャラの出来杉くんと結婚するというエピソードもであれば、全く別の男の子と付き合っていた…みたいなのび太にとって真っ青案件のエピソードもあったわけですから。
一寸先は闇の世界。
未来がコロっと変わってもなんら不思議ではないですよね。