〜ソファ上の恋人たち、ソファ下のサレ夫〜
ーーあらすじ
「子どものためを思うなら、離婚に踏み切るのは真剣になったほうがいい。」
子どもをめぐる親権問題にそうメスを入れる岡谷(伊藤淳史)。
約1割という親権獲得率にかけて岡谷は娘の心寧(磯村アメリ)の親権を取るべく尽力する。
その頃、心寧が公園で怪我してしまったため、岡谷は家に帰して傷口に絆創膏を貼った。
しかし心寧を怪我させた岡谷を妻である綾香(篠田麻里子)は痛烈に非難。
身体が資本である子役タレント(心寧)に深い傷口をつけ、芸能活動に支障をきたしたら…と岡谷の無責任な行動を咎め、心寧を連れて2人で行ってしまった。
翌朝、岡谷はキッチンでシチューを作っていたが、そんな岡谷を横目に「朝からシチュー…。」とトーンの低い声でぐちる綾香。
そんな綾香の腕にタトゥーがあることに気づいた岡谷。
綾香は腕に刻まれたタトゥーの文字を「W(ダブリュー)」と軽く返し、岡谷は「そうか!」と納得。
綾香はマサト(小池徹平)に隣の部屋で自分たちが隠し撮りされているのではとマサトに言ったが、マサトは500円玉で綾香の右目を隠させ、視力検査と称して未来シミュレーションを開始。
マサトと結婚している未来が見える…と綾香は結論づけた。
綾香はマサトによれば、過去にアイドルデュエット「KOIRAM(コイラム)」のメンバーとして活躍していたという。
ーー綾香の知られざる過去
4095日前。
若き日の綾香はKOIRAMというアイドルのオーディションを勝ち抜いて合格したことを両親に報告。
綾香は「絶対スターになる!」と力を込めた。
3751日前。
綾香はアイドルとしてダンスのレッスンに励んでいた。
初シングル曲もチャート5位に食い込むほど大ヒットを記録、綾香含むデュエットは絶賛された。
しかし綾香の相方(安斉かれん)はなぜか面白くない顔をしていた。
その直後、綾香に母親の着信が入り、自分の経営する店に泥棒が100万円強盗してしまった、と報告。
その肩代わりとして綾香から100万円を借りることにするが…
3748日。
綾香はマネージャーから100万円の札の束が入った封筒を渡され、綾香は「申し訳ありません。絶対に返しますから…!」と涙ながらに伝えた。
マネージャーは綾香の指を舐め、「俺なら綾香のためになんでもできる。」と応援。
しかし裏では綾香の相方が一部始終シーンを全て盗撮しており…
3734日前。
綾香とマネージャーは2人で夜の帰り道でも抱きしめ合い、ついにその瞬間を相方がキャッチ。
マンションの前に着くと、相方は「2人はここで一緒に暮らしてるのかな〜?」と小馬鹿にし、相方はその場で立ち去った。
もちろん綾香は「やめて〜!!」と泣き叫んだ。
222日前。
綾香はある日テレビをつけていたが、Astarという番組にかつての綾香の相方が出演しており、綾香が先のスキャンダルでアイドルを辞めたことが明らかになる。
綾香はチャンネルを消し、娘の心寧の将来について真剣に考えるようになった。
そして現在に至る…
一方、三砂(佐藤大樹)は岡谷に綾香となぜそもそも結婚に至ったのかその経緯を質問したが、恋の始まりはスナックでの出会いだと説明。
ーー岡谷と綾香の出会い
3369日前。
綾香は自分の母親が経営するスナックで怪しげな男に詰め寄られていたが、その瞬間を見逃さずに岡谷はカメラで撮影。
岡谷は新聞社の記者として綾香の店の視察に来ており、店の内外装を褒めつつ、綾香と接触した男性客を新聞社にスクープすると脅迫。
男性客はスクープを恐れて店を後にした。
綾香との恋のきっかけは、まさに綾香を男性客から助けた岡谷の行動に起因する。
その後、岡谷は白ワインを振る舞われ、岡谷はかつて綾香が所属していたKOIRAMグループのファンであることを告白。
岡谷はKOIRAMに関するネットの記事を見て綾香のマネージャーに対する嫌悪感を露わにした。
さらにマネージャーのせいで綾香がグループを去ったとも言い、綾香の人生を応援する。
その後、綾香の母親は「決してイケメンではないけど…」と切り出したが、
大手の新聞記者であり、同時に高給取りでもある岡谷の経歴を褒め称え、
さらに綾香に対する並々ならぬ優しさや包容力は結婚相手にもっとも相応しいと考え、
綾香と岡谷の結婚が現実味を帯びてくることに。
3355日。
緑豊かな公園で岡谷と綾香は初デート。
綾香はポップコーンの1つを岡谷の口に含ませ、初の「あ〜ん」体験をした。
岡谷は綾香との初デートを「夢の国くらい楽しい」と表現し、ますます2人は関係を深めていった。
3262日前。
ついに岡谷は綾香に対し「結婚してください!」と激白。
綾香は自らの人生を恥じており、岡谷の女にふさわしくないと考え、「ごめんなさい…。」と言い残してその場を走り去った。
綾香の母親はそれを咎めたが、綾香は立場をわきまえて結婚話を白紙にした。
3259日。
どしゃ降りの雨の中、綾香の店に岡谷が駆け込んできた。
そして岡谷は綾香に対する最大限の愛情を言葉で表現、
さらに童貞であり恋愛とは無縁の生活を送ってきた自分にとって綾香は特別な存在であることも強調。
そして綾香に結婚指輪が入ったケースを見せ、「僕と結婚してください…!」と2度目の告白。
ついに2人はつかの間の感動のゴールインを果たした。
綾香は嬉しさのあまり泣き崩れた。
2967日前。
綾香と岡谷は結婚し、2人でマンションに同居していた。
さらに綾香はお腹の膨らみを見せ、岡谷に赤ちゃんを宿していることを明かした。
2662日前。
赤ちゃん(心寧)を授け、岡谷はあの日の告白から1日1秒たりとも幸せを逃したことはない、と今の自分たちの関係性について語る。
綾香も「私もそうだよ。」と相槌を打った。
ーー幸せな思い出に別れを…
そして現在…
すっかり冷めきった2人の夫婦関係…
探偵の三砂は修復不可能な2人の関係を確認し、再び財団(たからだ)先生の弁護士事務所に行くことを岡谷に勧める。
すでにアポは取っていた。
財団事務所に到着した岡谷と三砂の2人。
高級チョコGODIVAを振る舞われ、ついに財団先生との交渉が始まる。
さらに綾香の不倫相手マサトが自分の隣の部屋で2人ともに「まぐわっている(SEXの婉曲的表現)」と話した。
財団先生は2人の証拠シーンを収めた録音を見せるよう強要、
しかし岡谷は録音ができていないと話したため、三砂は「え?それ聞いてない…!」と焦る。
岡谷は財団先生に謝罪するが、財団先生は取り乱して「そんな甘い気持ちで親権ほしいとか、二度と言わないでほしいです!!」と岡谷を非難。
親権獲得に妻へのわずかな情も罪悪感もいらないと財団先生はピシャリ。
そして岡谷はついに奮い立ち、「綾香の心臓をもぎ取る(=罪悪感を捨てる)」と断言。
ついに心寧の親権獲得のため鬼となった。
一方、綾香はマサトといつものようにデート先へと向かったが、ここで綾香から岡谷のもとに着信が入る。
「今どこ?」と。
岡谷は自分の存在を悟られないために「会社に必要なものを取りに…」と嘘をつき、綾香とマサトは大いに納得。
岡谷は三砂の言われるがままにカメラと自撮り棒を持ち、ソファーの下に身を隠すという行動に出る。
岡谷はソファーの下に隠れ、ついにマサトと綾香の不倫シーンをその目で見てしまう。
三砂は岡谷にカメラの起動を伝えるが、なんと岡谷は綾香へのわずかな″情″や″罪悪感″がでばってカメラの起動を拒絶。
結局、カメラの起動に踏み切れなかった。
だが三砂の必死の説得により、岡谷は歯を食いしばりつつ自撮り棒を伸ばして、ついに録音に成功。
次回はついに不倫の証拠を提示できるのか?
財団先生の対応はいかに?
〜3話終わり〜
ーー3話感想
親権争いは通常、弁護人が仲裁に立って交渉をスムーズに進め、しかるべき両者の合意があって円満離婚を果たす…という形が理想とされていますが、この財団先生はなんとも親権争いに無頓着な印象を受けます。
まあフィクションなので深く考えても仕方ないのですが、
娘の親権争いに介入を挟む父親の数がそもそも少ないこと、およびその親権を獲得できる確率が極めて低いこと、
財団先生の塩対応はそれを如実に物語っているといえます。
ただ現在、「男は仕事、女は家事」という従来の画一的な価値観が崩れ、今は女性でもバリキャリとしてお金を稼ぐ時代になっています。
中には男性でも女性顔負けの家庭力、育児能力を発揮することもあります。
もしかすると、親権獲得率10%という数字の寂しさは父親の子どもに対する無関心さが災いした結果ではなく、過去の古い価値観がいまだに日本に影を落としているから、と僕は考えているのですが、人によっては両方とも取れるかもしれませんね。
まあ、いずれにしても人によりけりなので、深くは言及しません。
余談ですが、三砂が前回、録音に失敗した岡谷を達成感のある顔で「よく我慢したね…。」と後ろから支えるシーン、
2話時点では録音に失敗しているのに「よく我慢したね。」とはなんぞや?と少し疑問だったのですが、3話でようやく疑問が解けました。
次回は財団先生の対応が見どころですね。